61丁〜過去編〜 ページ12
台に体を縛られて血管に針を刺す。そして、何かを入れられた。体が爆発しそうなくらい熱い。中からはち切れるような感覚。そして僕は気を失った。
目を覚ました。そこからが辛かった。何種類もの苦しみを与えられる。電気椅子、ムチ、水、火。この世の全ての苦しみを味わった気がした。まさに地獄だった。ヒドラの施設に来て1年2ヶ月17日目、変態な研究員が僕の血を舐めた。そして意識を失った。それを見ていた他の研究員は直ぐに報告し僕の血液検査が始まった。実験台への扱いは酷く健康管理なんてものはなかった。実験を終えてから初めての血液検査だった。
そして、僕の血にパンクロニウムが流れていることがわかった。そこから僕の研究がはじまった。他の実験台の人達は放置され死んでいった。前に僕の部屋で話をしたブロンド髪の女の子も死んだらしい。僕は涙を流した。それさえも研究された。約10年振りに大事に扱われたが、刃物を扱う時と同じのような気がした。冷たかった。
そして強制のトレーニングが始まった。何故か異様なまでに筋肉が付きやすく、直ぐにガタイがよくなった。走るのも早くなったし握力も驚異的な数値を叩き出した。そこから僕の実験内容が変わった。どれだけの威力に耐えれるかという内容だった。最初は瓶とか軽いものだった。そのうち野球のバット、銃弾、ハンマーと重くなっていった。
施設に来てから2年と4日目。自分でも自分の体に好奇心を抱き力を抜いた状態でカッターで指先を切った。血が一滴流れたあと傷口から何か硬いものがカンッと床に落ちた。それはまるで銃弾のように硬かった。傷口を見つめていると指先から何かが発射された。目に当たったそれは潰れてカランッと音を出して落ちた。その様子を監視していた研究員が慌てて部屋に来た。
僕は調子に乗ってその研究員を撃った。初めて人を殺した瞬間だった。洗脳が解けた研究員は「ありがとう」と言って死んだ。あの日のカメラの人だった。その人に近寄り手を握ろうとした瞬間、何かを撃たれて僕は眠った。
目を覚ますと椅子に縛られていた。体で作る銃は使えなくなっていた。不思議な顔をしていたら「そういう薬を打った」と説明された。僕をこんな体にしたのだからそんな薬があっても無理はないのかと納得した。数時間経てば戻るがその時また研究員を撃つようなことがあれば容赦なく殺すという内容のお説教を受けた。納得いかなかった。
母さんの墓参りに行くまで死にたくなかったから全てのことに従った。既に従うことには慣れてた。
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ツクモ - いやもうホント最高でしか無いです…更新楽しみにしてます！ (2023年3月22日 23時) (
レス) @page16 id: 339da5a069 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年3月29日 7時) (レス) id: cb81979de3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まーと@ x他1人 | 作者ホームページ：http://hitoravu@2014
作成日時：2019年3月29日 1時
