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第五話 ページ7

「中原幹部」

「…ンぁ?芥川か」

俺がポートマフィアの廊下を歩いていると、向かいから芥川がやって来た。

不機嫌そうに眉を寄せ、足音も高らかに歩いている。

「…瑠璃と」

「…………は?」

「瑠璃と軽率に関係を持たれぬ様に。身の危険を感じられては如何か…其れ丈に御座います。お気に為さられぬ様」

其れでは、と芥川は外套を翻して通り過ぎて行った。

俺は其処ではた、と重要な事に気付く。

「おい、一寸待て芥川」

「…如何されましたか」

ぐりんっ、と効果音が付きそうな勢いで、芥川が頸だけ振り返った。

目に光が無い。

俺でも背筋がゾッとする様な殺意を、芥川からびしびしと感じる。

「手前…何で俺が瑠璃に会ったと知ってる」

芥川の瞳にじわりと明らかな狂気が浮かんだ。

どす黒い感情が渦を巻き―――其の全てが俺へ向けられる。

「気付いて居られる筈だが?」

「…嗚呼、あの鞄に入ってた盗聴機、芥川かよ。…手前こそ変に手ェ出すな」



「瑠璃は俺の女だ」



駄々漏れの殺気を一身に受け、ぐっと躯を引く芥川。

「……笑止。僕とて、己が物を易々と奪われる様な阿呆では御座いませぬ。必ずや如何な手段を使おうと瑠璃を奪い返します故、幹部様が護身命の為に、其の女を疾く己が手中へ御返しに為られよ」

「…断る。漸く捕まえた俺の獲物だ、そう軽々しく逃がして堪るかよ。其れに、瑠璃は手前の物じゃ無ェ」

ふん、と芥川が鼻を鳴らした。

けふっと軽く咳き込んだ後、じろっと俺を見下ろす。

糞、身長が微妙に悔しい。

「一人勝手に囀ずられて居られるが善い。瑠璃は必ず取り戻す、僕は手段を問いませぬ」

「そう何度も同じ事を云わずとも噺は判ンだろォが、頭に藁でも詰まってるか?目障りだ。疾く失せろ」

唇を血が滲むまでに噛み、彼奴は曲がり角に消えた。

「…監視増やせ。瑠璃に発信器付けろ、青鯖」

通信機に耳を寄せると、雑音に混じって狂った笑い声を上げる太宰の声が聞こえた。

《はは、芥川くんも災難だねぇ、っく、うふふっ…嗚呼、初めから其の積もりで居るよ……………了解》

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ほっすぃー(プロフ) - 真紅さん» 合ってますww有り難う御座いました!m(__)m (2018年6月30日 21時) (レス) id: c50e6a0d75 (このIDを非表示/違反報告)
真紅(プロフ) - たまになんかクプラっぽいのがあるなぁーっておもったんですけど合っててよかったです笑 (2018年6月29日 7時) (レス) id: f5ab8da157 (このIDを非表示/違反報告)
ほっすぃー(プロフ) - 真紅さん» 返信遅れて御免なさい!コメント有り難う御座います!そうですね、クプラさん好きですw (2018年6月29日 7時) (レス) id: c50e6a0d75 (このIDを非表示/違反報告)
真紅(プロフ) - あの、もしかしてなんですけどクプラすきなんですか?小説と関係なくてごめんなさい (2018年6月27日 18時) (レス) id: f5ab8da157 (このIDを非表示/違反報告)
ほっすぃー(プロフ) - アリスさん» 分かります…蟹缶美味です…コメント有り難う御座います! (2018年1月29日 7時) (レス) id: c50e6a0d75 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ほっすぃー | 作者ホームページ:   
作成日時:2017年6月9日 7時

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