【完結】Sweet Angel ／ KnightA

💖 𝙷𝙰𝙿𝙿𝚈 𝙱𝙰𝚁𝚃𝙷𝙳𝙰𝚈 𝟸𝟶𝟸𝟸 💖 ページ48

前々から誕生日前にキャスでカウントダウンするのは決めていた。日付けが変わったら1番にリスナーに祝ってもらうんだとTwitterでも予告したのに関わらず彼女は『前日から泊まってもいい？』と言ってきた。



「じゃあ今日は本当にありがとーー！皆のおかけですごい素敵な誕生日になったよ。ありがとうね」



日付が変わり、カメラ配信に変わった後、少しお話をしてから枠を閉じる。その瞬間に後ろから彼女が抱きついてきた。



「てーるーちゃんっ！」

「わっ」

「えへへーっ。誕生日おめでとう！」

「ありがと」



いつもの明るい声のはずなのにどこか寂しそうな彼女の声に頭を撫でてあげればさらにきつく抱きしめてくる。



「本当は、1番に『おめでとう』っていいたかったなぁ」

「直接『おめでとう』って言ったのはAが1番だよ？」

「……それならいいやー」



あんまり興味なさそうに言う彼女だけど多分心の中ではヤキモチとか妬いてるんだろうなーと思ったら可愛く思えて、自分から彼女を迎えに行くように正面から抱きしめる。



「Aヤキモチ妬いてるでしょ」

「妬いてるって言ったら？」

「じゃあてるさんが甘やかしちゃおうかな」

「これじゃ、どっちの誕生日かわかんないよ」



少し潤んだ瞳。彼女の頬に手を添えて見つめあってから顔を近づける。甘やかすのも楽しみの一つなんて言ったら怒っちゃうかな。



「じゃあキスほしい。Aから」

「うわぁ〜。綺麗な顔でそんな事言っちゃうんだー」

「うん。言っちゃうよ〜。今日てるさん誕生日ですから？」


もう。なんて言って彼女はちゅっと軽く口付ける。柔らかくてリップを塗った艶のある唇をもうひと口。欲を出せばもうキスだけじゃ止まれない。

プレゼントは君がいいな。なんて、らしくない言葉を吐いた。

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