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再来 ページ43





「来店は二回目……、ですよね? 僕が居ない時に来てたり……」
「あ、いえ。ちゃんと、二回目です」
「良かったぁ。じゃあ、改めて当店の説明をしていきますね」


 お仕事モードになったちゅちゅくんは入口付近にある椅子に私を座らせて、跪く。「大事な事が二つ」そう言って左手をピースの形にする彼はわかりやすいように説明をしてくれた。


「まず、当店は【永久指名制】です」
「永久指名、ってことは、えっと、その。自分の好きなホストを変えられないって、ことだよね?」
「そうだよぉ。でぇ、普通の店なら初回の時に【お見送り指名】をしたホストが【永久指名】になるんです」
「つまりゆきむらさんが私のホストになるってわけ?」


 コクコクと嬉しそうに頷くちゅちゅくん。どうやらちゃんと私が理解していることが嬉しいみたいだ。なんか、本当に小動物みたいでかわいい。


「うんっ! でも、中には一人に絞れないってお姫様も結構いて、【一ヶ月間担当なし】に出来るシステムもあるんです」
「ど、どういうこと??」


 担当なし??
 それって、ホストがランダムにつく……みたいなそんな感じ?


「初回で担当した六人を一ヶ月間お試しできるシステムがウチにはあって、じっくり考えてお気に入りのホストを見つけてねっていう期間があるの」


 普通ならばちゅちゅくんが先程も言ったようにお見送り指名をしてくれたホストが永久指名になることが多く、そのシステムがない店ではその時々でホストを選んだりするらしい。そのふたつを融合したのが、彼が言う【一ヶ月間お試しシステム】なのだ。


「今日から一ヶ月後。
お姫様は【永久指名】するホストにシャンパンを渡さないといけないんだよ」
「ちょ、ちょっと待って。そんな強制なの? それに一ヶ月は必ず通わなきゃってこと? そんな、私お金が……」
「大丈夫。お試し期間の一ヶ月は何回ここを出入りしても通常の五回分の出費で抑えられちゃうし、シャンパン代はお店が払うから」
「五回分って、だいたい……?」
「えっと……、五万円くらいかなぁ」

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作者名:Stellar | 作成日時:2022年10月23日 12時

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