5話 ページ8
「こいつ…!生意気な!!!」
はーい。詰みました。けれど抵抗は続ける。
『やめろっつってんだろ!!!』
手足をバタバタさせるがなんのダメージもうけていなかった。というか私が疲れるだけだった。
もう、無理だ。諦めよう。
まあ、こんなこと考えると王子様がくるのは当たり前だよ★←メタイ
「おい。何やってんでさァ。」
月明かりに照らされる奴は
『お、沖田…。…まあ、来るのは知ってたんだけどね★』←だからメタイ
「あ??なんだてめぇ?」
「やめとけ。そいつの穴に棒を入れるだけで金が発生するんでさァ。妊娠したの!慰謝料払ってよ!とか言って金巻き上げらまさァ。」
「誰だってきいてんだよ!」
「自己紹介何かどうでもいいから早くその女離すんでさァ。」
明らかにキレてない?殺気がビンビンなんですけど…。私なんかした…?
まあもちろん相手も物凄い殺気を感じ取ったようで一目散に逃げ去っていった。
もちろん。私を抱くんだから百万はとってたね。金。
遠い目をして逃げ去って行ったチンピラを眺めていると沖田が私の両頬を片手で潰した。
メシッ
ん?今音がしたのは気のせいかな。
メシッメシメシ
気のせいじゃねぇーーーー!顔潰れる!!!!
『ふおい。てふおふあなせ。(おい。手を離せ。)』
「お前は無防備すぎるんでさァ。」
次は潰すのではなくて伸ばし始めた。
『いひゃい。(痛い。)』
パッと手を離す沖田。頬を擦りながら私は
『ありがとね。』
そう照れくさそうに呟いた。
変な雰囲気になる。私と沖田はそんなんじゃない。だけど知ってる。この感覚。
"墜ちる"
そんな感覚。
『沖田?なんで黙ってんのさ。』
顔を覗き込むと沖田の顔は真っ赤だった。
「あんまり見ないでくだせぇ。」
『なんで?!なんで真っ赤?ウケる!ウケるんですけど!!』
手を叩いて笑う私を横目で睨む沖田。
『まあ、まあ、ガキンチョ。あんなセクスィーなこたさんのおかされる寸前見たら勃起は当たり前よね。』
「違いまさァ。」
『じゃあなんで赤いのさ。やましいことがあるんだろ?』
「いや…。お前がお礼を言うなんて。不覚にもときめいちまった。」
沖田のその顔が色っぽすぎて私も思わず赤くなる。
「なんでィ。お前も人のこと言えねぇーじゃねぇーですかィ。」
あぁ。駄目だわ。
"墜ちる"
この言葉に支配されそうになった。
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作者名:りほ太郎 | 作成日時:2017年3月31日 21時