敵 ページ19
センラside
目の前で思案に暮れるAちゃん
細い指をあごにあて思考を張り廻らす姿は昔から変わらない
まーしぃから人間の中にはAIが入った人がいる、ということを聞いたAちゃん
どんな表情を見せてくれるんだろうと思えば、
彼女はただ瞳を見開いただけだった
きっと彼女の中の仮説に含まれていたのかもしれない
彼女はそういう人だ
人智を超えるその脳だからこそ、今…
A「本来の人格の代わりにAIだなんて……そんなこと…生きてる人相手にはできない所業…」
志麻「…あぁ、だからこそ発表されたときは喝采をあびた。病気や事故で死んじまった人が生き返るんだ」
坂田「見た目はそのまま、中身は本人に寄せて作られたAIでね…」
その残酷さを、惨さを自分たちは理解していなかったんだ…
ただ、大切な人が死んでほしくない。
いつまでも一緒にいたい。
そんな純粋な一心が生んだ、残酷なこと
愚かにも人の道から外れようとしていたのだ…
当時の自分を思い出すと嗤ってしまう
なんて浅はかで無知だったのだろうか
そして、身近でソレが起きたときの衝撃は想像を絶した
嬉しさよりも気味悪さだけが残った
後味の悪いなんて度合いじゃない
一時でもソレを支持した自分を殴り飛ばしてやりたい
目を覚ませといいたい
A「なるほどね…そうすると、天月くんが知りたかったのは私がAIかどうか…ね」
坂田「…ちゃうよね？Aは…ちゃうよね…？人間…やんな？」
縋るような坂田の視線にAちゃんはただ黙る
坂田だって気づいているだろうに…
Aちゃんは結局、はっきりとした答えを言うことはなかった
自分がAIかなんて、わからないからだ
自分は自分だと、信じて疑わないものと対峙するほどの気力なんてない
それを悟っての濁した返答だった
その後も、彼女はこの世界の現状を聞いては何かを考えるように呟くことを繰り返した
彼女の記憶は、予想通り法条が決まった頃からごっそりと抜けていた
そして、それだけじゃなく理想郷建設についての記憶も抜けているようだ
……これは本当に都合がいい
志麻「俺らは、この世界を壊すつもりや」
A「壊すって…？」
坂田「俺たちの敵はただ一つ。ロボットたちに指示してるAIや」
センラ「ロボットが過激なことし始めたんは、そのAIが暴走し始めたからで…まふくんでも止められないんよ」
僕達が何を望んでいるのか、彼女なら察してくれるだろう
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橘 緋奈 - サクシャサン、ガンバッテクダサイ、コウシンタノシミニシテマス。応援してます！！(*´ω｀*) (2020年2月25日 10時) (
レス) id: c7e8b0e732 (このIDを非表示/違反報告)
Noel*26(プロフ) - サクシャー。ガンバッテー。コメ欄のノリに乗ってみました、更新頑張って下さい（ ＾ω＾）ノシ (2020年2月24日 23時) (レス) id: 3a6dfc07f6 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - サクシャー、コウシンタノシミニシテルヨ。応援してます！！ (2020年2月24日 21時) (レス) id: ea8e5cf766 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃー - ガンバッテクダサイ、サクシャー。応援してます！！ (2020年2月24日 18時) (レス) id: 37819c746e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：武蔵野 三歩止（ﾑｻｼﾉ ﾐﾎﾄ） | 作者ホームページ：なし
作成日時：2020年1月31日 14時
