幼稚 ページ15
Aside
「A!ご飯よ、降りてきなさい」
下の階から母が私を呼ぶ。
はやく降りないと怒られるだろう。
『今行きます』
そう言ってスマホを机に置き、すぐに下に降りた。
「ごちそうさまでした」
特に会話もなく、いつも通りに食事は終わった。
食器洗いは私の仕事だ。お皿を洗っていると、親の部屋から怒鳴り声が聞こえた。
近所迷惑な怒り狂った声。
「またか」
これもいつもの事。親は私に聞かせないつもりか、部屋で喧嘩してるけど、上の階にも聞こえてくる。
前から親は仲がいいとは決していえなかった。むしろとても悪い。
最近は頻繁に、そして、前より長く喧嘩してることが多くなった。
父は少しだけ私に暴力を振るうようにもなった。
怖い。考えるな。
これ以上何も起きないことを願い、皿洗いを終えて、私は自分の部屋に向かった。
まふまふside
彼方の支離滅裂な提案で、なぜかAと仲良くすることになった僕達。
「良かったのかな」
「何がァ?まふぅ」
帰り道、まだからかう様な口調で喋る彼方。
帰る方向が違う聖太とは少し前に別れたので、今は彼方と二人だ。
「お前と家の方向が違えばよかったのに」
「まふ、本音出てるから」
いつものようにけらけらと笑う彼方。
「それより!本当に大丈夫なのかな?」
「大丈夫ってなにが?」
「いや、Aのことでさ、僕達と仲良くして大丈夫かなって」
「え、心配してんの?まふ優しいじゃん。でもAさんが心から悪いって思えばいいんだし」
「うん……」
「それともなに?本気で恋したってやつ?」
「それはないから!絶対!」
「ハイハイわかってますよー」
からかわれるのも慣れてきた頃、彼方と別れるところに来た。
いじられキャラも大変だわ。ほんと。
「バイバイ、まふ」
「また明日」
手を振って、自分の家の方向に進む。
明日、か。Aはどんな顔してやってくるんだろ。
まさか来ない…とか?
いやないない、ないと信じたい。
来ても来なくてもどっちでもいいから!!
なんでこんなこと考えるんだろ。なんか変な感じ。
今までにない気持ちに少し戸惑いつつ、自分の家のドアを開けた。
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猫(プロフ) - 私は待ってますよ!! (2020年12月14日 0時) (レス) id: f6b1fd4935 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - 続きは出さないんですか?? (2020年12月14日 0時) (レス) id: f6b1fd4935 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - 最高です!! 続き待ってます! (2019年11月20日 23時) (レス) id: 5cebca09c0 (このIDを非表示/違反報告)
猫 - 続き楽しみにしてます!本当に大好きです!! (2019年8月17日 13時) (レス) id: 91adf27aab (このIDを非表示/違反報告)
Re(あーる)(プロフ) - あぁ〜!めっちゃ好きです!続き楽しみにしてます! (2019年8月9日 22時) (レス) id: e1df8226ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ほのぴん。 x他1人 | 作成日時:2019年3月30日 18時