花巻貴大の中で勘違いの連鎖が起こっているらしい。【青葉城西】

賭け ページ10

『解き終わらなかったら、どうなるんですか』









最後の問題




応用問題で、午前中してきた問題のまとめのような文章題。




正直終わる気はしない。









「そうだね、マッキーのこと諦めてよ」



『…は？そんなの、勝手すぎます』




「じゃあ勝てば良いじゃん。
そもそも告白する勇気があるかどうかも怪しいとこだけどね。」




『…賭けなんてしませんよ』




「あーそう、逃げるんだ？」









及川さんという人は、挑発がお上手なようで。









『…シャー芯ください』




どうも私は挑発に乗りやすい体質のようです。



















「うん、じゃあ3分間！準備してー！




よーい、始め！」














・














・














・














結果から言いましょう。









私は









勝ちました。









『う"ぅ、頭痛い、寝る、もう寝ます』




「お疲れ様ー！はい、りんごジュースだよ」









最早賭けのことを忘れるくらい、私の頭はフル回転し









とりあえず休憩になった。




『花巻さん遅ーい！！及川さん連絡きてませんか？』




「うーん…来てないみたい」









花巻さん、迷子とかじゃないよね？




そういえば何で今日午後からしか来れなくなったのかな。




昨日までは来れるったら言ってたのに。









まあ良いか、後で聞いてみよう。









『頭痛ーい、及川さん私寝ますから。
花巻さん来たら起こしてー』









ベッドにダイブ




あ、意外と良い匂い。
































「ホント、無防備と言うか、馬鹿というか。

男の部屋に来てベッドとか、警戒心ってもんないの？」









えっ…？








即起き上がる。









『ど、どういう意味…』














ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ









同時に私の携帯が鳴った。




着信は、花巻さんから。









『あっ、えっと、出ますね』









気まずい雰囲気の中、携帯を手に取った。









『えっと、もしもし花巻さん？』






"あっ！A！良かったー繋がって！"







『どうかしたんですか？』






"いや、ちょっと遅れそうだから及川に連絡したんだけど出なくってさ！
10分くらい遅れそうだからよろしくな！"






『わかりました！待ってますね！』













ここで私はいくつかの違和感に気がついた。

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