貴「私の特等席」 参

111話 ページ23

花子くんは言いました


花「なんかさぁ。やらしくない？」


光「は？」


貴「⋯なんの事かしら」


花「とぼけちゃってさー。これだよ！こ！れ！」


夏祭りのポスターをばしばしと叩いてあからさまに強調してくる花子くん


花「二人で行くの？二人っきり？浴衣とか着るんでしょ。それで人混みの中で手を繋いじゃったりするんだ！」


貴「くるじぃ」


花子くんがいつも以上にキツく抱きしめてくる


い、いきもたない


貴「んーんー！」


花「あ、ごめんごめん。きつく抱きしめてた」


そう言って緩めてるけどまだ苦しいんですけど


光「べ、別に俺はそんな⋯」


花「フジュンイセーコーユー反対！反対！！」


貴「⋯」(汗)


花「ていうか俺地縛霊なんだから外のお祭りは行けないじゃんか〜！」


しくしくする花子くん


光「どうしろっつーんだよ」


貴「もー花子くん！」


花「⋯？」


貴「光くんにお祭りで元気になってもらおうって話だったじゃない！」(コソッ


花「えー」


貴「それに夏祭りは学校の外でしかやってないのよ。お土産買っくるから」


花「⋯」(うるうる


今回ばかりは外だから花子くん連れてけないよ


花「あ⋯それだ！」


貴「？」


花「ここでやってる夏祭りに行けばいーんだよ」


貴「え？」


光「は？」


花「7月7日。夜明けの晩にミサキ階段集合ね！」

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