結婚編41 ページ2
その後、Aの体調の事もありすぐに家へ戻った。
『……。』
薺「…奥方様。」
縁側に座り込み、
外を眺めるA。
その目には光が灯っていない。
千景「…A。」
『……千景…。』
話しかけられてもこっちを向かず、
外を眺めているだけ。
千景「…どうした…?」
『………。』
隣に座り、
頭をぽんぽんと撫でると、
Aの瞳から涙が溢れた。
『…あと…ほんの少しだけ…千景のそばにいさせて。』
まるで、もうお別れかのように…
ぎゅっと握られる袖が熱い。
千景「……ああ。」
俺は、小さく返事をした
その次の日、
屋敷中に薺の悲鳴が響き渡った。
千景「……どうした!?」
花月「…何事ですか!!?」
薺は、Aの部屋の前で尻餅をついている
薺「…お…奥方様が………」
薺の指差す方向を見てみると、
千景「……っ」
花月「…な……。」
赤黒く染まった部屋。
何かを、探し出したような痕。
千景「……これは…」
花月「………。」
千景「…っ………Aはどこにいる?」
俺は薺を睨み付けるように見る。
薺「…わたくしが部屋に入った時には…もう…いらっしゃりませんでした。」
千景「…なんだと」
薺「…申し訳ございません。」
薺は、手をつき頭を深く下げた。
花月「…どういたします……?」
千景「…どうとは?」
花月「……風間家の嫁が逃げ出したとなるなど、一家の恥です!!!…風間様…奥方様をあきらめ他の…女鬼を……」
千景「……だまれ」
俺は一言言い外に出た。
千景「…。」
遠くには行ってないはずだ。
血の匂いはしない。だが、少しばかりだが柚の匂いがする。
いつもAが入っている風呂の匂い。
この匂いを辿れば、
Aに会えるはずだ。
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まな(プロフ) - ミリアさん» ありがとうございます!今後、また薄桜鬼を書くか迷っています。薄桜鬼は自分が初めてハマったアニメなので大好きなんです。アニメKも考えてみます!笑 (2017年8月18日 14時) (レス) id: e0b0b00877 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - すごく気に入った作品で面白かったですもし今後他の作品を作る予定なら薄桜鬼の世界にトリップか転生したアニメKの作品が読んでみたいですKを知らないならオススメです説明が下手ならすみませんこれからも体にきよつけて更新頑張って下さいね応援してます。 (2017年8月15日 9時) (レス) id: e3c7f73b1f (このIDを非表示/違反報告)
まな(プロフ) - パオパオさん» ありがとうございます! (2017年3月27日 0時) (レス) id: c189a673e2 (このIDを非表示/違反報告)
パオパオ - 連載楽しみっす (2017年3月24日 23時) (レス) id: feec7b73c1 (このIDを非表示/違反報告)
まな(プロフ) - えーぽん☆さん» ありがとうございます!面白いと言ってもらえると嬉しく思います。出来るだけ亀更新をなくすようにしますのでよろしくお願いいたします。読んで下さりありがとうございました。 (2017年2月20日 22時) (レス) id: c189a673e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まな | 作成日時:2017年2月6日 22時