特典:『心』 ページ39
「おはようございます、Aさん」
「お、はよう花京院･･････」
チャンネルを変えたかのように花京院の姿が目の前に現れた。
いや、私が夢から覚めただけなのだ。
あぁ、眠った気がしない。
時間には多少余裕があるようなのでうつらうつらと学校へ行く準備を進める。
今日は細かい作業をしなければならないのだから、目は覚ましておかなければ。
「細かい作業って何をするんですか？」
「細かい作業は細かい作業なんだよ･･････あれ？声に出てた？」
聞き返すと、花京院もキョトンとした様子で首を傾げる。
互いにどこか違和感を感じたらしい。
そしてこの現象･･････私は漫画や小説で読んだことがある、気がする。
ので、例のアレを試してみることにした。
「ちょっと待ってね」
･･････ファミチキください。
「･･････？」
「聞こえた？」
花京院は少し考えるような素振りを見せる。
これは根本的にファミチキが何なのかわかっていない顔だ。
「聞こえましたけど、ファミチキとは？」
ほらやっぱり。
それと同時に、花京院も何かに気付いたらしく、ハッとした顔をした。
(すごい･･････もしかしてAさんスタンド使いになったんですか？)
あぁ、そうきたか。
そういえばスタンド使い同士は心の中で話すことができていたような気がする。
花京院からするとその感覚に近い状態なのだろう。
しかし私からするとこれはテレパシーだ。
以心伝心だ。
『心』ってそういう意味だったのか。
そんなわけで、スタンド使いではないみたいなんだよね。
(そうなんですか？)
スタンドって概念があると超能力全般はもうスタンドだって解釈しちゃうよねわかる。
しかしビジョンらしいビジョンもなく、現状の感じから･･････そう、「心」で理解できたッ！
みたいな？
そんな感じなんだよ。
しかもこれが「特典」のお試しだということは、どんなに離れても声が届くということなのでは？
すごいね、かけ放題だね、やったね。
ってなると思う？
違うんだなこれが。
だって、心の声が聞こえるってことは、花京院が元の世界に戻った時･･････。
考えるのはよそう。
これは所謂バッドエンドルートだ。
これを選んでも花京院を助けることはできない。
そもそも、助けられる選択肢など存在するのだろうか？
もし存在しないなら、最期まで声をかけ続けられるというのはありなのかもしれない。
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アーディ(プロフ) - Fukuminさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけると嬉しいです。まだ完結出来ていないので更新頑張りますね！ (11月20日 0時) (
レス) id: 0218ed2c56 (このIDを非表示/違反報告)
Fukumin(プロフ) - 初コメ失礼します。いや本当に素敵です。好きです(( 主人公ちゃんと花京院との相性は最高に良きです。最高ですありがとうございます!! (11月20日 0時) (レス) @page6 id: 4c4c4d178d (このIDを非表示/違反報告)
アーディ(プロフ) - くろねこ1227さん» いつもコメントありがとうございます。お陰様で50話埋まりましたので、続きが書け次第続編へ移行させていただきます。小ささ故に守れないもどかしさで花京院は苦しみそうな予感……のんびりお待ちください〜 (2023年1月18日 0時) (レス) @page50 id: 0218ed2c56 (このIDを非表示/違反報告)
くろねこ1227(プロフ) - 夢主ちゃんの健気さと花京院のカッコよさにきゅんとしてしまいます。冬に夏のお話も乙なものですね。更新楽しみにしています。 (2023年1月18日 0時) (レス) @page49 id: 798df1e4bf (このIDを非表示/違反報告)
アーディ(プロフ) - 更新が遅すぎて冬場に夏の話をしています、作者です。小説内の暑さと現実の寒さをいい感じに合わせて暖を取っていただければと思います(？)もう少しで50話なのでがんばりたいですね。皆様風邪など召されませんよう。 (2023年1月14日 9時) (レス) id: 0218ed2c56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奇妙な前髪 | 作成日時：2018年7月8日 20時
