意外ッ！それは親心ッ！ ページ37
「えっ･･････明日も、遅くなるんですか･･････？」
心配をかけまいと、寝る前に明日のことを話しておいたのだが、これは、どういう反応なのだろうか･･････？
既に電気は消してあって、花京院の表情を窺い知ることはできない。
ここはもう都合よく捉えて、花京院が寂しがってるということにしよう。
いや、そう考えると罪悪感で私が死ぬ。
ただの聞き返しだということにすべきだ。
「終業式後に、友達とちょっと出掛けることになって･･････」
「そうですか･･････どうか、暗くなる前には帰ってきてくださいね？」
あぁ、なんとなく理解したかもしれない。
これも心配の延長線なのだ。
親が子どもに「暗くなる前には帰りなさい」と、微笑ましく見守るようなあれなのだ。
現状において基本的に私は花京院を守る側ではあるのだけど、花京院は花京院なりにわたしのを庇護対象として見てくれているのかもしれない。
元の世界の彼はとても強いのだから、一般人の私に対してそう思うのも無理はないだろう。
だが、現代日本はそこそこ平和だ。
遅くなって補導されることはあっても、犯罪まがいのことに巻き込まれるなんてことはそうそうない。
だから、多少遅くなってもそう心配することはないという話をしながら眠りについた。
「どうも〜」
「･･････」
また店の中だ。
私は例のカタログらしきものを手にしている。
夢の続きということだろうか。
「これから毎日こんな感じなんですか？」
少々うんざりした感じを出してみるも、店員は特に気にしないらしい。
相も変わらずニタニタとした笑みを浮かべながら、手元のカップに角砂糖を放り込んだ。
「完走特典を決定されましたら、こうして夢に訪問することもありませんよぉ」
「完走特典」
なんとなく理解できるようなできないような。
恐らく花京院を無事に最後まで守り抜けば良いのだろう。
「そういうことですぅ」
「はぁ」
少し飲んだ砂糖たっぷりの紅茶にこれでもかとミルクを入れる店員を見やる。
彼が結局何者なのかわからないが、やけにサービス精神旺盛ではないか？
「観察」と言うのは、それほどまでに重要な事なのだろうか･･････少し、怖い気もしてくる。
「大丈夫ですよぉ･･････本当に、ただの『観察』ですから」
イケメンの底知れない笑顔と言うのは、こんなにも恐ろしいものだったろうか。
笑っていない目の奥を見ないように、慌ててカタログを開いた。
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アーディ(プロフ) - Fukuminさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけると嬉しいです。まだ完結出来ていないので更新頑張りますね！ (11月20日 0時) (
レス) id: 0218ed2c56 (このIDを非表示/違反報告)
Fukumin(プロフ) - 初コメ失礼します。いや本当に素敵です。好きです(( 主人公ちゃんと花京院との相性は最高に良きです。最高ですありがとうございます!! (11月20日 0時) (レス) @page6 id: 4c4c4d178d (このIDを非表示/違反報告)
アーディ(プロフ) - くろねこ1227さん» いつもコメントありがとうございます。お陰様で50話埋まりましたので、続きが書け次第続編へ移行させていただきます。小ささ故に守れないもどかしさで花京院は苦しみそうな予感……のんびりお待ちください〜 (2023年1月18日 0時) (レス) @page50 id: 0218ed2c56 (このIDを非表示/違反報告)
くろねこ1227(プロフ) - 夢主ちゃんの健気さと花京院のカッコよさにきゅんとしてしまいます。冬に夏のお話も乙なものですね。更新楽しみにしています。 (2023年1月18日 0時) (レス) @page49 id: 798df1e4bf (このIDを非表示/違反報告)
アーディ(プロフ) - 更新が遅すぎて冬場に夏の話をしています、作者です。小説内の暑さと現実の寒さをいい感じに合わせて暖を取っていただければと思います(？)もう少しで50話なのでがんばりたいですね。皆様風邪など召されませんよう。 (2023年1月14日 9時) (レス) id: 0218ed2c56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奇妙な前髪 | 作成日時：2018年7月8日 20時
