未来のお話。 ページ46
今日で人生が変わる。
親愛なる貴方と、これからは人生を歩んでゆく。
「お兄ちゃん、おめでとう。かっこいいね」
「ありがとう」
「これからは先輩さんも『赤坂』になるんだね。赤坂美月・・・いい響き！」
「やめてくれ。尊すぎる・・・」
「お兄ちゃんもやめてよ。これから結婚式だっていうのに」
これから結婚式が行われる。
今日で正式に、俺と先輩は『夫婦』となる。
白いドレスを着た先輩の姿は、この世で一番綺麗なんだろう。
夏樹とはここでわかれて、俺は残りの準備をした。
*
「健やかなる時も 病める時も 喜びの時も 悲しみの時も 富める時も 貧しい時も その命ある限り真心を尽くすことを誓いますか？」
「はい、誓います」
白いドレス姿の先輩は大変美しかった。
そんな先輩も今日から『赤坂』という名字を背負って生きていくことになる。
先輩とここまで進むのに、何年もかかった。
先輩と付き合う時も時間をかけた。
いや、結婚に比べたらそこまでかかってはいない。
結婚に行くまでがとてもとても長かった。
先輩の両親に挨拶しに行ったときは、ものすごい怒鳴られたし。
「娘は渡さない！」と頑なに言われて、何日も何日も、認めてもらうために挨拶に行った。
その様子を横で見ていた先輩は何を言ったと思うか。
「駆け落ちもロマンチックじゃない？」って。可愛すぎるかよ。
そんな日々もあったが、最終的には認めてもらうことに成功した。
そしてこの結婚式がある。
「それでは、誓いのキスをー」
この世で一番美しい彼女の頬に片手を添え、顔を近づけた。
これはずっとずっと忘れられないだろう。
*
「先輩、この荷物はどうしますか？」
「・・・赤坂。あのさ」
先輩が恥ずかしそうにしながら、シャツの裾を掴んだ。
可愛い、いつまでたっても可愛すぎる。
「何でまだ私の事先輩呼びなの。夫婦になったというのに」
「それを言うなら先輩も赤坂呼びじゃないですか。結婚しても仕事じゃ先輩は先輩ですし」
「・・・柚希」
「へっ」
やめて心臓に悪い。
名前で呼んでもらえたのは初めてだ。
そうだ、付き合ってからも先輩はこうだ。
普段は恥ずかしがるし、冷たくあしらうのに、こういう時だけ積極的に攻めてくる。
キスも先輩からだし、駆け落ちを提案したのも、プロポーズは流石に俺からしたけど。
そんな先輩に俺は今日もドキドキしながら過ごしていた。
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ルリアイス(プロフ) - 夢魔さん» ありがとうございます！これからも頑張ります！ (2020年1月11日 0時) (
レス) id: 0fcb288ad8 (このIDを非表示/違反報告)
夢魔 - 凄く面白かったです！ これからも応援してます！！ (2020年1月10日 23時) (レス) id: f6b046dcfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルリ☆アイス | 作成日時：2019年10月28日 22時
