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十七話 海常高校男子バスケットボール部 ページ19

貴方視点





放課後。



黄瀬「さっ、体育館行くっスよ!」



チャイムと同時に私に笑いかける黄瀬を見て、
六限目までの疲れが吹っ飛んだとか、口が裂けても
言えない。




「……手、掴まないで。……痛い。」


黄瀬「わっ、ごめんっス!」





黄瀬は、よく表情が変わる人だと思う。


笑った顔、困った顔、辛そうな顔。



でも、人を傷つけるような顔はしない。


まるで塵を見るような目で見てくる他の人たちとは
違う。




きっと、そういうところに惹かれたんだ、私は。









黄瀬「よし、着いたっス!

笠松センパイに言いに行くから、待ってて?」



そう言って走って中に入った黄瀬は、「笠松センパイ」という人に事情を説明しに行った。







……勢いで来てしまったけれど、上手く話せるだろうか。

歓迎されず、拒まれてしまわないだろうか。



そんなことを考えていると、黄瀬と笠松センパイが
こちらへ来た。





笠松「は、は、は、はじめ、まして、だな。


え……っと……」




明らかに挙動不審だ。

やはり、私みたいなのの入部は、嫌なのだろう。




黄瀬「気にしなくていいっスよ、笠松センパイ、
女の人苦手なだけなんで。」



「あぁ、そういうこと。

……よかった。」




ほっと胸をなで下ろすと黄瀬は無邪気に笑った。





黄瀬「センパイ、この子が言ってたAっちっス。


マネージャーとして入部させたいんスけど……」




笠松「あ、あぁ。マネージャーなら歓迎だ。




よろしく頼む。」





いい人だな、そう思った。



黄瀬が信頼を置いているのも納得だ。






黄瀬「ね、いい人じゃないっスか?笠松センパイ。」





黄瀬が自慢げに、そして誇らしげに話す。



海常高校男子バスケットボール部、ここなら私の
居場所があるような、そんな気がした。

十八話 成瀬先輩→←十六話 マネージャー



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桜庭暁(プロフ) - みかげさん» だよね……死にたいって思ってもやっぱり生きたいって何処かでそう思えてるなら大丈夫!!少なくとも私はみかげの味方だしね!応援してくれてありがとう!頑張るよ! (2018年7月30日 21時) (レス) id: ab5fb01835 (このIDを非表示/違反報告)
みかげ - 私も結構死にたいけど、誰かに助けを求めてたり、自分でも気付かないうちに誰も助けてくれないって分かってるのに、無意識に周りに助けを求めてたりするから。案外夢主ちゃんの気持ちがよく分かるよ。暗い長文ごめんね!暁!大変だと思うけど更新頑張って!応援してるよ (2018年7月30日 18時) (レス) id: 9a6b1a518e (このIDを非表示/違反報告)
桜庭暁(プロフ) - 雪菜さん» 有難いお言葉です……!雪菜さんのような方がいてくださるから、私も頑張れます。更新、頑張るので楽しみにしていてください! (2018年7月14日 21時) (レス) id: ab5fb01835 (このIDを非表示/違反報告)
雪菜 - わー!黄瀬くんだ!暁先生の作品大好きです!更新楽しみに待ってますっ! (2018年7月14日 18時) (レス) id: 45e2886869 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:翡翠花 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年3月30日 15時

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