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次の日私は、千鶴に会いに行き、自分も同行することを伝えた。
千鶴は驚いたように「危ないよ?!」と云ったが、私は「その言葉、そっくりそのままお返しします」と云って、説き伏せた。
出発は二日後。
家中がかなり慌ただしく動いていた。
粟田口兄弟は必要最低限の荷物を纏め、雪村家に運び込んだ。
鯰尾は、市へ出かけてバタバタと走り去って行った。
私は、青江や歌仙兼定、乱らと相談しつつ、身なりを考えた。
先ず、女らしい服装は避け、せめて男の子に見えるような格好にすることを目指した。
「うーん……やっぱり、女の子にしか見えないな」
歌仙が呆れるほど、男装は上手くいかなかった。
「あるじさん、可愛いもんね……まあでも、いいんじゃないかな。万が一浪士の人とかに襲われても、薬研兄さんか今剣さんが助けてくれるよ」
乱の言葉で、取り敢えず場は収まった。
「髪はこれで留めればいい。ほらね?」
青江は、髪を纏めるのに絹紐をくれた。
そして、いよいよ出発の日になった。
四振りはそれぞれ別れを告げた後、鶴丸と骨喰は私の腰に収まり、薬研と今剣は懐に収まった。
「主さん!」
物吉貞宗が私を声高く呼び、それから私の両手をぎゅっと握った。
「幸運がありますように!」
「ありがとうございます」
そこそこの期間生活出来るだけのお金と刀剣。
そして、千鶴。
私の旅は、こうして始まった。
運命の路を辿った先にあるものなど、この時には知る
勿論、神様である刀剣たちにだって……。
――文久三年十二月。
雪村千鶴廿五歳、更科A廿三歳。
二人の少女は、五振りの刀剣と共に、江戸から京へと旅立った。
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Chris(プロフ) - 魔導士カリナさん» コメントありがとうございます! 文体好きって言って貰えてすごく嬉しいです。応援……?! もうありがとうございますの一言に尽きます……。 (2017年4月3日 7時) (
レス) id: 2c836ec423 (このIDを非表示/違反報告)
魔導士カリナ(プロフ) - Chrisさん！イベント参加、ありがとうございました！私が言って良いのか分かりませんが...私、Chrisさんの文体とか凄く好きなんです。もしよろしければ、これからも作品を応援させていただいて宜しいでしょうか...？ (2017年4月2日 23時) (レス) id: 0cf79671fa (このIDを非表示/違反報告)
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