マダラの妹其ノ九 ページ9
ようやく追いつくと、千手の忍はうちは一族数名に岩を背にして囲まれていた。歳は自分より少し上だろう。既に満身創痍、術も出せないのかクナイを片手に握り締めてこれから己に訪れる未来に絶望して震えている。
「(───！あの千手の忍は…)
ヤクさん！急いで来て下さい！」
「！ユリか 如何した」
「向こうの戦場でエノヤさん達が押されてる！相手の数は十人！今向かえばまだ間に合う！」
「！？わかった直ぐに向かう！この千手はお前が相手しろ！」
ヤクさんはそう言ってエノヤさん達の元へと向かった。
「(…やっぱり、見たことがあると思ったら…)」
「ハアッハアッ…」
柱間の弟、板間だ。
と、言う事は…マダラお兄ちゃんはもう柱間と会ってるのか…どうりで最近出掛ける事が多いと思ったら…そゆことね。
これから起こる事に怯えているのか、それとも一回り小さな歳近い子供が写輪眼を開眼してる事に怯えているのか…震えが収まる様子がない。
「う、うわあ！」
やけを起こしてクナイを振り上げるが、私は難なく翻してクナイを弾いた。もうこれで相手の抵抗手段はなくなった。
「大人しくしてくれれば、悪い様にはしない」
申し訳なく思いながらも写輪眼で睨みつけると、戦意喪失したのか、震えは収まって顔を俯かせる。諦めたな。
しゃがんで頭に手をかざすと一瞬ビクリと震えたが、抵抗する素振りは見せなかった。
「……！、え？」
「動くな、やりづらい」
私は傷の手当てを始める。私は人を殺す事が出来ない。前世の平和のぬるま湯に浸かり続けていた影響で、相手を敵として認識する事は出来ても殺すべき対象としては認識出来ない。
ま、当然相手はビックリ仰天。殺さないどころか敵の手当てをし始める忍なんぞ普通いやしない。そりゃ驚くか。
「な、んで…」
「憎しみの連鎖は、誰かが止めなきゃならない。
仲間の仇なのは相手も同じ、死んだら仲間も家族も悲しむ。
だから……まあ、その…私はお前を死なせない」
ちくせう語彙力ゥ…。
掌仙術はこっそり練習してたので傷はみるみるうちに塞がっていく。
「(！誰か来る)
少しお休みなさい…写輪眼！」
「板間!!」
眠らせると同時に相手も到着。傍から見れば私が殺した様に見えるだろうな。
「？！お主、よくも板間を！」
「よく見てから判断してもらいたいよ」
飛び掛って来た柱間を避け、煙玉を地面に叩きつけて姿を眩ませた。
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urrryayasame(プロフ) - 文スト要素あるなら分かるように書いて欲しかったです。完全にNARUTOオンリーだと思ってたので (2020年9月22日 7時) (
レス) id: 82fa8a3d1b (このIDを非表示/違反報告)
シト - ああ!!夏の草原に,COSMOSですか？懐かしい!! (2019年10月27日 0時) (レス) id: 0bd1b59009 (このIDを非表示/違反報告)
マキラ - 続きが気になります！ 頑張ってください！ (2019年9月7日 22時) (レス) id: 02a5017c6d (このIDを非表示/違反報告)
死蝶 - ヤッター！続編楽しみにしてます！ (2019年9月5日 13時) (レス) id: a0dd7ebf9f (このIDを非表示/違反報告)
レキ(プロフ) - 春さん» コメントありがとうございます！ワクワクしてくれるなんて！嬉しいです！！！続き頑張って書きますね！！！ (2019年9月3日 22時) (レス) id: 8b01a117c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レキ | 作成日時：2019年7月28日 6時
