マダラの妹其ノ三十九(シリアス) ページ39
・・・・・・
暑い夏の日に幸は産まれた。
扉間そっくりの白銀色の髪で、目の色は黒真珠の様な円かな目をしている男の子。
私は嬉しくて嬉しくて、｢可愛いね、可愛いね、幸はとっても可愛いね 大きくなるまで私が絶対守るからね｣と、何時も口にしては抱き締めていた。
扉間はその見事な溺愛っぷりに半分呆れてたみたいだけど、顔を綻ばせて｢オレも守るからな｣と言って優しく頭を撫でていた。
もう少しでハイハイが出来る……そんな時期に、呆気なく、昼間何時も預けている女中さんがボロボロと泣き崩れながら、｢申し訳ございません、申し訳ございません｣と、ひたすら地面に頭を擦り付けて謝罪の言葉を口にする。
死因は不明。突然苦しみ出して、その後は眠る様に…との事だった。
嗚呼、うちは一族は愛の一族だと言われてる事を身をもって実感した。
大きな愛の喪失を体験してしまった私は、只々泣き崩れ、世を恨んだ。女中さんは悪くない、彼女は常に幸から目を離さず気にかけ世話してくれていた。
頭では理解しても、わかっていても、溢れた憎悪と憤怒、様々な感情が入り乱れた慟哭は止まない。
泣き疲れたのかよく分からないが、途中で記憶が途切れていて、気付けばマダラお兄ちゃんがボロボロになりながらぎゅっと抱き締めてくれていた。
場所は木ノ葉隠れの里から少し離れた森の中。何故かお兄ちゃんや扉間、柱間や板間もボロボロで…何があったのか聞いても、結局皆は口を噤んだまま疑問には答えなかった。
何時もよりも目が熱くてじくじくと痛む。生暖かい液体が目から流れマダラお兄ちゃんの肩を赤く染めていく。
葬儀は三日後に行われ、遺体はうちは一族の墓に埋められた。
私は立ち直ることが出来ず、家へと引きこもり一日を縁側で過ごす事が多くなった。
その間にも、ヒルゼン君やダンゾウ君、カガミ君や他の子供たちが心配してお見舞いに来てくれた。
そういえば、何かのテレビでやってたな。
"子は七つまでは神の子"…七つまでは何があるかわからない。少しの事でころりと死んでしまうんだって。
「ユリ様？」
「何時も来てくれてありがとう。もう大丈夫」
「ククク…あともう少しだな」
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urrryayasame(プロフ) - 文スト要素あるなら分かるように書いて欲しかったです。完全にNARUTOオンリーだと思ってたので (2020年9月22日 7時) (
レス) id: 82fa8a3d1b (このIDを非表示/違反報告)
シト - ああ!!夏の草原に,COSMOSですか？懐かしい!! (2019年10月27日 0時) (レス) id: 0bd1b59009 (このIDを非表示/違反報告)
マキラ - 続きが気になります！ 頑張ってください！ (2019年9月7日 22時) (レス) id: 02a5017c6d (このIDを非表示/違反報告)
死蝶 - ヤッター！続編楽しみにしてます！ (2019年9月5日 13時) (レス) id: a0dd7ebf9f (このIDを非表示/違反報告)
レキ(プロフ) - 春さん» コメントありがとうございます！ワクワクしてくれるなんて！嬉しいです！！！続き頑張って書きますね！！！ (2019年9月3日 22時) (レス) id: 8b01a117c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レキ | 作成日時：2019年7月28日 6時
