うちはマダラの妹に生まれ変わったんだけど誰か助けろて下さい−創設期編−【NARUTO】

マダラの妹其ノ三十三 ページ33

春麗らかな陽射し───…ではなく、暑い夏の日差しが降り注ぐ中、屋外にて式が執り行われる。

しかし、夏には向日葵が咲き誇るというのに季節外れの桜が風に吹かれて舞い上がっている。柱間がテンション上がって木遁で咲かせたらしい。

…術の無駄使いな気がするんだが。

「さあユリ様！お披露目ですよ！」

「き、緊張するんだけど…(汗)」

目をキラッキラと輝かせてるユズリハさんに手を引かれ、うちは一族・千手一族・猿飛一族・志村一族…等々、様々な一族が祝福する間を厳かな雰囲気で通り抜ける。

その道の先にイズナお兄ちゃん、マダラお兄ちゃん、柱間、板間…そして、扉間。一族全員が道の先に待っていた。

「お兄ちゃんなら兎も角、何で柱間が号泣してんのよ(汗)」

「嬉じぐでのﾞおﾞ〜(泣)」

「喧しいぞ柱間ァ！」

「あ、兄者 ほらタオルで顔拭いて…」

「…そこはハンカチじゃないの？」

「ふふ、柱間様は感受性豊かですからね」

皆さーん(汗)。式が進まんのですが…。

扉間は半分呆れ顔で溜め息をひとつ吐いた。

「ハァ…締まらんが仕方ない(グイッ)」

「およ？」

腕を引かれて扉間の横に立たされると自然と目を合わせた。

「姓は千手、名は扉間。


私千手扉間は、うちはユリを生涯ただ一人の妻とし

病める時も健やかなる時も

この身が朽ち果て消えようとも

生生世世 愛し守り抜く事をそなたの名に誓う」



基本、うちは一族と敵対する相手は目を合わせない様にする。

何故なら、うちはの目には"心を写す瞳"…写輪眼を宿しているからだ。

一度目を合わせてしまえば幻術に陥り、抗うこと叶わず死んで行く……なので、敵対する相手は目を合わせる事はほぼない。

そのうちはと目を合わせる……つまり、貴方を信用するという意味になるのだ。

私は誓いの言葉に耳まで真っ赤になるのを感じながら、扉間に倣い同じ言葉を口にする。

「姓はうちは、名はユリ。


私うちはユリは、千手扉間を生涯ただ一人の夫とし

病める時も健やかなる時も

この身が朽ち果て消えようとも

生生世世 愛し共に在り続ける事ををあなたの名に誓う」

……改めて思うけど恥っず！

まともに顔を見れないまま、お互いの指に銀色に輝く指輪を着ける。

「(ヤバいヤバい、顔が見れないって顔絶対真っ赤っかになってるって)」

「ユリ 少し顔を上げてくれ」

驚く程優しい声に思わず顔を上げる。

微笑んだ表情を見たと思うと、距離はゼロになっていた。


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