うちはマダラの妹に生まれ変わったんだけど誰か助けろて下さい−創設期編−【NARUTO】

マダラの妹其ノ十九 ページ19

住居も出来始め、一族の人々も少しづつ移り住み始めてきた。

長い時間が掛かったけど、漸く平和な日常を手に入れたんだ。

「うわあ…！ここからの景色 すごく綺麗だねえ」

「ここから里全体を見渡せるんだ…！」

「だろ 二人を絶対この場所に連れて来たかったんだ」

そして今現在、イズナお兄ちゃんと私は例の場所に連れて来てもらっていた。そこから見る景色は感動等という陳腐な言葉何かでは収まらない。

ここから見える景色を、私は生涯忘れまいと心に誓う。視界は霞み始めている(・・・・・・・)が、何れ火影岩がこの足下に刻まれるこの場所の景色はハッキリと見えた。

私はそっと隣にいるお兄ちゃん達をちらりと見上げる。

二人はとても嬉しそうにして景色を楽しみ、時々会話を挟みながら今まで見たことがないぐらい活き活きとした表情をしている。

「(本当に…よかったなあ)」

この二人が、並んでここからの景色を一望している姿が、私にはとても眩しい。

本当に、本当に、よかったなあ。

「！ユリ 泣いてるのか？」

「な、泣いてないし！」

涙腺が緩んだのか、気付けば涙がぽろぽろと零れ落ちていた。何とか平静を保とうとするが、溢れた涙をそう簡単に引っ込める事は出来ない。

「こらこら…そんなに擦ったら荒れちゃうよ。せっかく可愛い顔で生まれたんだから」

「…イズナお兄ちゃんて絶対天然タラシだよね」

「ん？何のことかな？」

あ、これ確信犯だ。


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