第46話 ウチらの将来 ページ46
・・・・・・
─────衝撃の出会いから一週間。
「「………」」
ウチらは示し合わせたかの様に、何時もの駄菓子屋にやって来て夕暮れのグラデーションに染まった空を眺めていた。
ただ違うのは、会話がないと言うだけ。
それともうひとつ、それは……。
「おばあちゃんが言ってた子達でしょ?
何時も来てくれてありがとう…でも、もう少ししたらこの駄菓子屋も閉めることになったの」
吉成うめオバーチャンが亡くなり、この駄菓子屋ももうなくなることだ。
ついこの間まで話していた相手が、元気だったオバーチャンが亡くなった。突然過ぎるし、今でも店の奥から「オマエら学校どうした学校!」とか言って、ひょっこりと顔を出して来そうだ。
「にゃあ…」
「にぃ…」
「ブチ チャコ」
二匹が淋しげな声を上げると店の奥に向かって爪をカリカリと立てる。だけど二度とあのオバーチャンが現れる事はない。
「ねー傑…」
「うん」
名前を呼べば傑は返事を返してくれて、少しホッとした。
「決めたん?この間の話」
「うん、決めたよ
私は 呪術師になる」
やっぱりか、と思ったけど口には出さず、変わりに「そっか」と一言返す。昊はどうするの?と、声には出さずに視線でそう訊ねてくる傑はじっと見詰めてくる。
たっぷりと間を空けて、ウチは漸く口を開いた。
「傑、ウチ────…」
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レキ(プロフ) - ボブさん» コメントありがとうございます!ヒモさんカッケェんスよ…「よかったな」でハート撃ち抜かれました(笑)。応援ありがとうございます!!! (2020年12月6日 6時) (レス) id: 318f2659c8 (このIDを非表示/違反報告)
ボブ - すごいおもろいですね!!ヒモさん推しなんでたくさん?出てきて嬉しいですね!!あざす!!応援してます!!更新頑張って下さい!! (2020年12月6日 1時) (レス) id: 95a51c0b56 (このIDを非表示/違反報告)
レキ(プロフ) - 氷華さん» コメントありがとうございます!田舎の学校舐めたらイカンですわ…(汗)。田舎から都会ら辺に引っ越して驚いた…子供が体育館を埋め尽くしてる光景に(マジで驚いて引いた)。 (2020年12月2日 21時) (レス) id: d50c330afe (このIDを非表示/違反報告)
氷華 - 田舎の小学校の人の少なさはね…うん。舐めたらあかんで。ワイは三十人クラス(1クラスしかない)だったけどお姉ちゃんは15?17人クラスだったで。まあこのくらいの人数のほうが人見知りにはいいですけどね!更新頑張ってください!応援してます! (2020年12月1日 21時) (レス) id: 0b06ea8062 (このIDを非表示/違反報告)
レキ(プロフ) - 空色さん» コメントありがとうございます!頑張って続き書きますね!!! (2020年11月27日 21時) (レス) id: 2b9c0cde38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レキ | 作成日時:2020年7月3日 6時