マダラの妹其ノ二百九 ページ9
あの時の状況では仕方ないと、事情を知る人はそう言うだろう。
でも、"仕方なかった"で片付けられないんだ。
本当に大切な人だったから、とてもそんな一言では済ませられない。
もしもその時、記憶が戻っていたならば、黒兎を殺す事にならずに済んだと、何度も思って考えた。記憶が戻っていなくとも、もしかしたら別の手を考える事くらい出来たんじゃないか…と。
サイは私が｢殺した｣と告げても表情は変えなかった。けど、僅かに手に力がこもっている。
「……暗い話をしたね！」
"パッ"と笑って見せて辺りに散っている紙屑をササッと集め隣を空ける。
「サイも絵を描くの？私は鉛筆のままが多いんだけど水彩画も描いてんだー」
さっきまでの暗い話を吹き飛ばす為に明るい口調で話題を変える。
空気を察してくれたのか、サイはそれ以上の追求はせずにスケッチブックを開いて絵を描き始めた。
私は鉛筆を置いてもう日の昇った空を眺める。
空は変わらず綺麗なまま。汚れたのは私。変わったのも私。
少し、気分を変えよう。
再び鉛筆を手に取り人物を描き込む。
「(今の私の……"うちはシオン"として、一番幸せで大切なモノ…)」
彩りを与えて、絵は完成する。
「───この絵ってもしかして私達？」
後ろからひょっこりと顔を覗かせるサクラちゃんは、私の完成した絵を見てそう聞いてきた。
「うん、私が一番大切な人達だよ」
オビト兄さん、シスイ兄さん、リンさん、ハク、再不斬、サクラちゃん、ナルト…。
皆が笑っている未来を描いた。
.
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玉ねぎ - 続き気になります(/≧◇≦＼) (2023年2月14日 0時) (
レス) @page29 id: 76ae9f90b3 (このIDを非表示/違反報告)
ろいど(プロフ) - 一気読みしました！！！！更新楽しみに待っています！！！！！！ (2022年8月18日 20時) (レス) id: 5682104901 (このIDを非表示/違反報告)
夜月(プロフ) - めっちゃ続きが気になります。更新楽しみにしてます (2022年7月30日 23時) (レス) @page29 id: f649cf9af2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっち - 面白かったです。更新頑張って下さい (2022年4月6日 12時) (レス) @page29 id: f8c9fe1d36 (このIDを非表示/違反報告)
レキ(プロフ) - 蜜柑さん» コメントありがとうございます！更新がかなり遅くなってますけど、完結するまで頑張ります！ (2021年1月8日 22時) (レス) id: 5b6cdc722a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レキ | 作成日時：2020年6月11日 18時
