【仁王雅治】悪いことだってわかってる

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数日がたった




海外にいる彼と連絡をとっているものの
頭の中は先輩のことばかり




また、会いたい。




でも、私は婚約者がいるんだ
先輩のこと、忘れないといけないのに

それに先輩に彼氏がいると言ったけど
結婚するって言っていない







『あーモヤモヤする‥』




会うべきじゃなかったって後悔した




このまま、ズルズルいくのも良くない
次で最後にしよう


その時に、先輩への想いと結婚するって伝えよう



自分勝手だな。私





先輩に連絡しようと携帯をとる




『‥連絡きてる』




【この日空いとるか？】




先輩は、私の心をよめるのだろうか





・




今回はお互い私服だった
先輩の私服はシンプルでかっこよかった

‘彼’はオシャレともいえないから
オシャレな先輩の横を歩くのは誇らしかった




ご飯をたべ、何気ない会話をした
仕事の愚痴とか



もう、さよならする時間だ
‘あのこと’言わないと



『せ、「Aちゃん、まだ時間あるか？」‥はい』



「見たいDVDあるんじゃ、よかったら観ないか？」


『‥ぜひ』




おい、私。何、うんって言ってるのだ




・



『ふぇ？』



「ほら、入りんしゃい」



何が起こった
先輩が見たいDVDをレンタルし
車の中で観るのかなと思ったら
先輩の家に到着した



あ、先輩の匂い‥じゃなくて
これはダメだろう



とも言い出せず



「なに、突っ立っとるんじゃ。ほれ座り」


ソファをポンポンと叩き
私を呼ぶ



『はい‥』



先輩と一人分の間を開けて横に座る



変に期待してしまう
いやいや、それはダメだ



チラリと横の先輩をみると真剣にDVDをみている



しかし数分がたった




『‥先輩、眠いんですか？』



「‥ん、あぁ、少しな‥Aちゃんは？」


『私も少しだけ』



「夜、遅いもんな…なら送るな。寝てしまったらまずい、また今度にしよう」



・



・


帰りの車の中、私は緊張していた
言わないといけないプレッシャーだ



「ついたぞ」

車が停車し、小さなエンジン音だけ聞こえる
頑張れ、A



『先輩、少しお話いいですか？』

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