私と彼と②【ダイヤのA】 (ページ10)

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57話ページ10

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あれから、雑貨屋さん見たり、服屋さん見たり。服屋さん見たときは、そんなの似合わないとか色々文句言ってきたのは、ちょっとムカついたり。

「さくらは、そのままでいいんだよ」

『やだよ、ブスだし』

「これ以上可愛くなられても、こっちが困る」

『なっ！？』

どうしてこう、平気で言えるのやら。恥ずかしい。それに、オシャレすれば、一也くんも更にモテたりするのになー。でも野球に夢中だし、オシャレには眼中にないか。

「野球バカですみませんねー」

『えっ』

「思ってること、顔に出てる」

『嘘！？』

「これから、さくらがオフの時に買い物付き合ってくれるんだったら頑張るけど？」

『…それって』

「喉渇いたから、ちょっと買いに行っていいか？」

『うん」

恋する女の子は、好きな男の子に振り向いてほしくて、頑張って可愛くなるために、オシャレしてメイクする。それと同じで、男の子も好きな女の子のために、頑張ろうとしているんだ。

人混みに少し酔ってしまい、空気を入れ替えるため、ショッピングモールから出て近くの公園のベンチに居座ることにした。

「なに飲む？」

『じゃあミルクティー』

「可愛げあんじゃん」

『なにそれ、ミルクティーで可愛げあるとか』

「ん、なんとなく」

『なんか、一也くんは、一般女子がどんなことをしているとか、興味なさそう』

「んだよ、」

『べっつにー』

「でも、さくらが何が好きで、何が嫌いで、何に興味あるのとか、は興味あるけど？」

『！？』

一也くんは、買ったミルクティーを私の頬に当てて、また恥ずかしいこと言う。

「で、そろそろ聞きたい…今日俺を誘ったこと」

あ、本題キタ…。

『うん』

そして、私は、話した。
今、私が出すべき応え。

『私は、一也くんが…

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今までも、これからも、御幸一也くんが好きだよ』

「！！」

一也くんは、驚いた顔をして。
そのあと、私に思い切り抱きついた。

『ちょっ！！人が見てるかもでしょ！？』

「大丈夫」

『私が大丈夫じゃない！！』

「ある意味、俺も大丈夫じゃないけど？」

抱きしめられて、ふと心臓の鼓動を聞くと、バクバクと音が速かった。ドキドキしているのは、私だけじゃなかった。

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