95話 ページ50
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『……』
「んだよ、ジロジロと」
『久々にメガネ外してるとこ見たなーって』
「まあな、体の一部みたいなもんだし」
『メガネが本体ってやつ？』
「あとでおぼえとけよ？」
お風呂上がりの一也くんは、珍しくメガネをかけていませんでした。
学校でも、野球部のみんなから聞けば寮でも寝ている時でさえも、メガネを肩身離さずかけているんだとか。もちろん就寝時は、アイマスク。
「俺、自分の部屋いくけど、どうする」
『じゃあ、お邪魔しようかな』
「そうかい、若いおふたりでごゆっくり」
お父さんに冷やかしを受けながら、一也くんの部屋へ。
『久しぶりだなー、一也くんの部屋も』
「まあ、寮生活してるせいか、この部屋だけ中学の時で止まってる感じあるけどな」
『あ、この写真』
部屋を見渡すと、一つの写真が目に入る。
当時、小学生の私、中学の一也くんと、少し鳴が写り込んでいる写真。
「懐かしいだろ？」
『うん』
あんまり写真なんて撮る機会なんてなかった。
試合の応援に来ていて、せっかくだからって私のお母さんが撮った写真。
なんの特別な日でもない、日常の一コマ。
その場面だからこそ、あのときを思い出すことが出来る。
「あのさ、」
『うん』
「その、どうだったんだよ、礼ちゃんと話して」
外から見てたけど、片岡監督も一緒だったみたいだな、と話す。
さっきだって、お父さんからの返事が来てたってのも内容までは聞いてなくても、応えが出ているまでは分かってるみたいだった。
そりゃ気になるよね。
『あのね…』
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「うん、わかった。それはさくらが決めたことだから俺たちが周りがあーだの、こーだの、文句言える立場じゃないしな」
一也くんは、最後までじっくり聞いてくれた。
そして話終わった頃に、年越し蕎麦が出来たよ、とお父さんが呼んできてくれた。
冷めないうちに、と急いで蕎麦を食べた。
時間もそろそろ0時に近づいてきた。
一也と私は、2人で近所の神社へ向かった。
神社は年越しのため、屋台で賑わっていた。
りんご飴やら、なんやらあったけど、年越し蕎麦を食べてしまったがため、なかなかお腹には入らなさそう。
「色気より食い気かよ」
『甘いものは別腹なんです〜』
そしてカウントダウン…
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ハッピーニューイヤー！！！！！！
『明けましておめでとう、今年もよろしくね』
「おう、今年もよろしく」
と新年の挨拶をして。
優しいキスをした。
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あーちゃん(プロフ) - 沢村君に関節技は、あまり効果ないらしいですよ。 彼、身体柔軟みたいですから (2023年1月24日 17時) (
レス) @page35 id: 5c50c73791 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぐみ | 作成日時：2019年12月20日 21時
