私と彼と②【ダイヤのA】 (ページ42)

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87話ページ42

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「何か言いたいことあるんじゃないの？」

『え』

「態度でわかる、これでも母親ですから」

『お母さん…』

やはりお母さんにはバレバレなようだ。

「で、なあに？さくらが悩み事というか、私に意見なんて珍しいじゃない？…あ、勘違いしないでね、いい意味として」

『わかってるって、あのね…』

私は、話した。
このまま両親と一緒に引っ越すのは嫌だ。
青道高校に通い続けたい、高校生活は、3年間ここで楽しみたいと。
まだ、高島先生からの許可とかまだ話すらしていないけれど、マネージャーになれるかどうか。マネージャーでも寮生活出来るかどうか。

「うん、わかった、さくらが青道高校に残りたい気持ちは…」

『じゃあ』

「でも、そんなに世の中甘くはないのよ、厳しい事言うようだけど」

『それは…わかってる』

「それに、私達が許可したところで、学校側が許してくれるかどうかでしょ。

とりあえずさくらの思ってることはわかった。でも時間がないのよ。ごめんない。

今まで辛い思いをしながら学校を離れて、友達とも仲良くなれたのに、申し訳ないことをしたと思ってる。でも、まだ貴女は未成年だし、1人でどうにか出来ることじゃないのよ。」

お母さんは、申し訳なさそうに話した。
本当は、青道に卒業するまで通わせたかったこと。

せっかくまた一也くんに会えたんだし、楽しそうな私を見て、お母さんも嬉しい気持ちだったこと。

でも、娘1人を、いくら学校が管理している寮とはいえ、男だらけの場所に置いていくのは危ないと。信用してないとかそういうことではなくて、何かあったときのことを考えて。

『……』

正直そこまで考えてなかった。
前向きな考えしか、そこまでのデメリットがあること。危険性。

「とりあえず、お父さんには、さくらが青道に残りたいって言うことは伝えておくから、話して何か変わるかもしれないし、変わらないかもしれない…それは頭に入れておいて」

『うん』

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お母さんと話して、一也くんにメッセージを送った。

一也くんどうだった
さくらとりあえずお父さんに話してみるって
一也くんお、よかったじゃん
さくらでも厳しそうかも
一也くんそっか、じゃあ夜電話できるか
さくらうん大丈夫

そして私は、夜、練習後の一也くんと、電話することになった。

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