私と彼と②【ダイヤのA】 (ページ5)

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52話ページ5

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一也くんのこと…どう思っているか。
今は、今は…考えたくなかった。
私だけ逃げているのは、わかってる。
やっと、関係が元に戻って、ほっとして。
前に進もうとしてない。

でも一也くんは、違った。
自分の気持ちを真っ直ぐ私に伝えてきてくれた。
行動は少しやりすぎなところもある。
それが一也くんらしさだったり。

「あと、春市も…」

『春市くんも？』

「どこか思い当たる事あるんじゃねーの？」

『…え、と』

「無くはないよな」

そう、春市くんには、一也くんのことで一緒に悩んでくれた。
本当に大切な友人だ。

教室で声をかけてくれなかったら、私は、ボッチ決定だし。何より、一也くんとの関係を、ここまで、動かしてくれたのは、彼のおかげだ。

料理で好きなものを作っただけじゃ、足りないくらい。

『もしかして、私のことで2人が…』

「そのまさかだよ」

もしや、とは思った。
栄純くんから聞いた話がこれで、合致する。

「で、その2人をどうにかしなきゃならねーのが」

『私ってことですよね』

「話が早くて助かるぜ」

『私は…』

本当は、2人自身の問題で、自分達で解決してほしい。でも、お互いが頑固で、うまくいかなくて。チーム内でもギクシャク。プレー内は問題なくても、チームが一丸となって、いかないと甲子園優勝なんて、いや、出場も危うくなってしまう。

だから、倉持先輩が、私に頼んだ。

最終手段だと。

「お前1人に、負担かけさせるわけにはいかねーから」

と、封筒を渡された。
中身を見ると。

『これは、映画のチケット…』

「クラスの奴らが、チケット余らせてたみたいでよ、よければ行って来いよ、御幸と春市と」

『これで応えを見つければ…でも、どちらか選ばないと…』

「映画館のチケットの余分も入ってる、予定が合わないかもしれねーけど、それぞれ2人で出かけてみて、お前なりに応えを出せ」

『はい』

頼むな。

と倉持先輩は私に伝えて、気がつけば、最寄り駅。

せっかく用意してくれたんだ。

前に進まなきゃ、一也くんの気持ちも、春市くんの気持ちにも応えなきゃ。

＊＊＊

今回は短めです。
年内には、完結させたいけど、無理そうですね。
早くデートのエピソード書きたくて、雑になりました。すみません。クリスマスも書けずに日付がいつのまにか、過ぎてました。

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