私と彼と②【ダイヤのA】 (ページ26)

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番外編② ページ26

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『えとですね…』

「ごめんね、降谷くん」

「美味しければ別に大丈夫」

昼休み。屋上にて。
試作に試作を重ねて、試作品を何個か持ってきて、春市くんと降谷くんに味見をお願いすることに。

「じゃあ早速いただきます」

「え、もう食べるの！？」

試作品を見せた瞬間すぐに食べ始めた降谷くん。内心ハラハラ。一応自分でもある程度の味見はしたし大丈夫だとは思うけど。

「……」

「降谷くん？」

『やっぱりだめ…「苦い…でも好きな人は好きかも」』

「よかったじゃん」

『わー！ありがとうー！持つべきものは春市くんと降谷くんだよー！！』

喜びのあまり、2人に抱きつきそうになるが、後ろからグイッとつままれる感覚。

「どこにいるかと思ったら何やってんだよお前ら」

『！？』

「「御幸先輩！！」」

『なんで一也くんが！？』

「なんでってお前がコソコソ何かしらやってるって耳にしたんだよ」

『え』

この計画は春市くんと降谷くんしか知らないはず。クラス人？いや、話題にならないようにバレンタインデーとかチョコとかそういう単語は出さないようにしたはず。
…いや、まさか、まさかね？

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『やっぱり栄純くんだったか～』

「俺に隠し事は無駄だっての」

栄純くんがどうやら私と春市くんがコソコソしていると一也くんに話したらしい。
そして、2人きりで話がしたいと、場所を変えて、人気の無い校舎裏へ。

「で、愛しい彼女さんは、俺のために頑張ってくれたみたいじゃん？」

頭をポンポンと撫でながら、からかってくる。なんでこう、嫌味たらしい言い方しかできないのかな。

「ん」

『？』

「チョコ、あんだろ？」

『え、今あるのは試作品しか無くて…』

「それでも、さくらが作った事には変わりないだろ、それを他の男に食べさせるのはどうかと？…ん、うまいじゃん」

『…～っ！！』

手元にあったチョコをあっという間に食べて、口元についたチョコをペロッと舐めた。その姿があまりにも絵になって、ドキっとしてしまう。

「ん？なに、顔真っ赤じゃん」

『そっそんなこと…んっ』

そしてキスをされた。
口の中はほろ苦いチョコの味が広がって。
あとは、一也くんの舌遣いがあまりにも気持ちよくて。意識が朦朧としてしまった。

「ご馳走さまでした」

『……もうっ…！』

＊＊＊

突然のバレンタイン番外編でした
久々に栄純を出したかっただけです
少し早いですが、happy Valentine♡

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