私と彼と②【ダイヤのA】 (ページ24)

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71話ページ24

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結局、誤魔化しは効かずに終わり、とりあえずリビングにあげた。

お互い、晩ご飯を済ませた。
一也くんは、寮で汗は流してきたらしく、私だけお風呂に入る。

『……』

ついに、この時がやってきてしまったのだ。
どうする？最低限のスキンケアとか済ませて、タオルだけ巻いて出てくる？
いやいや、それってめちゃくちゃ、ヤル気満々なヤツだと思われる。

何度も言いますが、誘ったのは私みたいなものだけど、でもでも！エスコートするのは男性側でしょ！と私は思う。

そういった行為を漫画で読めば、行為に進むためには、それなりの雰囲気作り？も大事な気がする。上手く一也くんはエスコートしてくれるだろうか。まあ、前に、我慢出来なくて当時は付き合ってないのに、キスも、深いものもしたことがあるわけで。

直近でキスしたのも、雰囲気に流されたっけな。

『……(ブクブク)』

湯船でブクブクと泡を立てても、何も変わらない。
いつまでも一也くんを待たせるわけにはいかないのだ。
さて、そろそろ出ようとした時だった。

「さくら？大丈夫か？のぼせてないか！？」

なかなかお風呂から出てこない私を心配して一也くんが脱衣所までやってきた。
危ないところだった。
タイミングが悪かったら、全裸を見られるところだった。

『だっ大丈夫！！もう、出るところだから！』

「おう、ならよかった、心配かけんなよ」

一也くんは気が利く。
だから頼りになる。
それは、私に対してもチームメイトに対しても。
だからみんなキャプテンを一也くんにしたんだよ。だから自信持って頑張ってと、伝えなきゃだ。

「あれ、薄着じゃねーの？」

リビングにいないとおもえば、自分の部屋にいた一也くん。
入った瞬間にその言葉を聞いた瞬間、私は咄嗟に一也くんに向けてチョップした。

「…った、なにすんだよ急に」

『なにすんだよって！自覚ないの！？』

「薄着じゃないからそのまま聞いただけだろ？」

『もー！デリカシーないんだから！！』

ともう一発チョップをかます。
が、二発目は当たらない。

「2度もくらうかよ、バーカ」

とチュと、頬にキスをされた。

『～っ！！！』

「チョップしたお返しだ」

ニッと悪戯な笑顔を向けてくる。
その表情にたまらなくキュンキュンさせる
おさまれ私の心臓…このドキドキを一也くんにバレるわけにはいかないのだ。
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