67話 ページ20
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あれから、野球部は、甲子園へ向けて精一杯練習に励んだ。
西東京地区大会。
青道は、決勝戦まで進み、相手はもちろん鳴率いる稲城実業。
激戦の末、青道は、アウト1つで追い詰めるものの、逆転サヨナラ負けで、準優勝に終わった。
なにも力になれなかった。
応援することだけしか出来なくて。
悔しいけれど、それ以上に悔しい思いをしているのは選手達で。
一也くんになんて話しかけたらいいか、わからなくて。
練習も見に行かなくなり、自然と距離を置くようになった。
「さくらちゃん」
『なに、春市くん』
休憩時間、春市くんから話しかけられた。
「最近御幸先輩とはどう？」
『うーん、まあまあかな』
「新チームの始動の話は聞いてる？」
『新チーム？』
春市くんから聞けば、新チームのキャプテンは一也くんという話が出ているらしい。
部員のみんなは、キャプテンが一也くんになることには賛成みたい。それを支えていくのが倉持先輩や、前園先輩で。
「聞いてなかったの？」
『なんとなくは、聞いてたけど、やっぱり野球に関しては全くわからないから…』
「最近、練習も見に来てみたいだし」
『ごめんね、ちょっと体調よくなくて』
「そうなんだ無理しないようにね」
『ありがとう』
体調が良くないのは嘘。
一也くんとは直接会ってはいないけど、メッセージでのやりとりはしている。
もちろん一也くんからも練習見に来ていないことを指摘される。強制ではないけれど、今までやってきたことを、パッとやらなくなると気になるみたい。
夜、あとは寝るだけだ、と思ったところで、携帯が鳴る。
相手は一也くんだった。
『もしもし』
「お、でた」
『でたって、お化けが出たみたいな言い方…』
「ハハハ、でも元気そうでよかった」
『え』
「春市から聞いたんだよ、最近の様子を見て教えてくれって」
『スパイだったのか』
「ワリィって、でも、どうしたんだよ、夏大会以来、様子がおかしい気がする」
『え、と』
言えないよ。
野球をよくわからない私が、一也くんのキャプテンのこととか、あれから野球部がどうなってるとか、口出しする立場じゃない。
「俺、キャプテンになるんだ」
『へ！？』
「んだよ、もうちょっと喜んだ感じで驚けよ」
『その話は、実は春市くんから聞いてて』
「まじかよ」
キャプテンの話をし始めたけど、バレないとでも思ったのやら。
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あーちゃん(プロフ) - 沢村君に関節技は、あまり効果ないらしいですよ。 彼、身体柔軟みたいですから (2023年1月24日 17時) (
レス) @page35 id: 5c50c73791 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぐみ | 作成日時：2019年12月20日 21時
