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第64話 ページ20




そしてやってきた水族館


踊るように泳ぐ魚たちや幻想的なサンゴの海など
水族館に来たことに関しては概ね満足したが、私にはそれ以上に大きな問題が1つ
……傑が目を合わせてくれない

え、私なにかした…?
このタイミングで避けられるとか、ほんとにメンタル持たないんだけど…

なんて、内心涙目の私である


「水族館?初めて来たけどけっこー楽しいな」

『私も、話でしか聞いたこと無かったけど。もっと早くに行けばよかった
こんなに楽しいなんてね』

「こうして聞いていると、2人が名家の人間なんだとつくづく感じるよ」


一通り周り、あとは最後のメインスポットの館内一大きい水槽を残すのみ
通路を抜けると、目の前に現れたのは視界いっぱいに広がる海の風景


『わ、凄い…』


思わず感嘆の声が漏れる


「A、妾は少しお花を摘みにいってくるのじゃ」


と、理子ちゃんは黒井さんの腕を引っ張ってササッと行ってしまった

いや、どこのお嬢様の言い回しだよ
星漿体ってそんな言葉遣いなの?、なんて疑問は次の悟の一言ですぐさま消え去った


「んじゃあ俺も〜」


ちょ、嘘でしょ?
ここでまた私たちを2人にするつもり!?しかも今は(なぜか)避けられてんだけど!?


『………』

「………」


き ま ず い

以前の私なら傑との話題に困ることも、ましてや沈黙が苦になることもなかったのに


「A、着替えたんだね」

『え、あ、うん』


突然声をかけられたせいで、とてつもなく素っ気ない返事になってしまった

うぅ…今まで通りできればいいのに…それができてりゃ今困ってないんだけどな!?


『けど、私が着るには少しもったいないなぁって思うよ
ほら、こんな可愛らしい服、理子ちゃんみたいな可愛い子が着た方が「そんなことは無い」…え?』


私の言葉を遮った傑
見れば、“しまった”というように口元を抑えている


「いや、少し言い方が悪かったね…なんと言えばいいかな」


傑は少し考える素振りを見せた後、スッとこちらに視線を移す

水族館(ここ)に来てから、初めて、目が合った


「Aに、とても似合っていると思うよ
凄く可愛い」


いつもの胡散臭いものではなく、少し含羞むような笑みを浮かべた傑

途端、ブワッと首から上に熱が集まるのがわかる


『えっ、と』

「Aは昔から沢山、心無い言葉を投げかけられてきたかもしれない
けど、君が君のことを否定しないでくれ」




「私の、好きな人を否定しないでくれ」

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あまね(プロフ) - ああああああ好きだダダ (1月7日 5時) (レス) @page25 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ねむ。(プロフ) - とっても面白かったです!更新待ってます☺️ (7月6日 14時) (レス) @page24 id: 70f98d03be (このIDを非表示/違反報告)
いちきちゃん(プロフ) - えッ!?めちゃくちゃいいところで終わってしまっている、、、更新ずっと待つのでよろしければおねがいします。 (5月19日 20時) (レス) @page24 id: a5128c3cae (このIDを非表示/違反報告)
ぬこ(プロフ) - souさん» ヒェッ、、ほんとだ…すぐに直します!教えていただき、ありがとうございます┏○)) (2022年3月2日 22時) (レス) id: 408e3ef2ce (このIDを非表示/違反報告)
sou(プロフ) - いつも楽しんで読ませていただいています!57話の初めの方同化が動画になってますよ|ω・`) (2022年3月2日 15時) (レス) @page13 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぬこ | 作成日時:2022年2月13日 10時

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