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「へぇ、貴方って独占欲高めなのね」
「俺は雇い主でお前は雇われた側の人間や。その辺を履き違えるなよ」
「利害の一致でしょう？私は貴方の命令に忠実になる気は無いわ」
「構わん。っふ……赤が映えるじゃないか」
「褒め言葉として受け取っておくわ」
グルッペンに付けられた薔薇の花弁のように赤いキスマークを手でさすったあと、そのまま総統室を去っていった。
「グルさん、アイツ何か隠しとるやろ」
「スパイなんやし、隠し事の一つや二つあるやろ。……トン氏。俺はもう半分あの女に溺れているらしい。あの取り繕った仮面が剥がれ落ちる様が見たいんだ」
「……じゃあ、俺も堕ちてるわ」
その日の晩、Aは裏庭で月を見上げていた。彼女と話がしたくてわざわざ裏庭に来たグルッペンは目を見開いて固まる。儚い雰囲気と切ない表情。月の下で何かに焦がれているような顔をするその女は、月の精霊にも劣らぬ美しさで。触ったら壊れてしまいそうな顔だった。
「A……」
数十秒してようやく彼女の名前を呼べた。ハッとしたAは慌てていつもの余裕の笑みを作る。100の顔を使い分けられても、常時それでいられる訳じゃない。グルッペンはさっきのAこそ本当のAであると見抜いていた。
「何か用かしら。私はつまらない男に用はないのだけれど」
「少し、話がしたい」
「少しだけならいいわよ」
ベンチに腰かけたAはグルッペンを手招きして隣に座らせる。
「何故お前は自分を隠す？」
「馬鹿な男だと思ってたけど、そうでもないみたいね。貴方には関係の無い話だから話す必要もないけれど。ねぇ、1つ聞いてもいいかしら」
「ああ」
「人を愛するって、どんな感情なの？」
「……難しい質問やな。ありがちな回答をするならば、愛した人間以外のことは考えられなくなる、とかか」
「尚更分からないわ」
グルッペンは彼女の仮面を如何にして剥がすかというのを脳内で必死に模索している。キスをすれば良いか。しかしきっと彼女に主導権を握られる。そういう方面で戦えば完敗するのは目に見えている。
手に入れたい。この女を。
その時だった。複数人の気配がした。気づけば辺りにガスが充満していた。この場にグルッペンも居ることから、幹部の仕業では無い事は確実だ。
「下がってて、グルッペン」
「A、お前も戻れ」
しかし、ガスを吸い込んだせいで眠くなっている。Aが最後に見たのは、グルッペンを運ぶ黒い服を着た男達だった。
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名無していう名前の名無し - しゅ、しゅきれぇしゅ‥‥‥。翻訳 やっばばばばば、ワイのドンピシャｷﾁｬｰーーーーー神すぎる‼︎‼︎好きです‼︎‼︎。 (8月11日 15時) (
レス) @page50 id: cfc3f2d0fe (このIDを非表示/違反報告)
けんまおし1016(プロフ) - スッゴい面白かったし最高でしたぁぁぁ!!!まじで神ですね!!!! (2022年12月10日 13時) (レス) @page48 id: 92260459e9 (このIDを非表示/違反報告)
有栖川.(プロフ) - 完結おめでとうございます！！！！かわいい愛のお話だったなあとしみじみ感じております。ありがとうございます。ひよこの子様の作品の主人公ちゃんってみなさんお可愛いですし生き方に尊敬してます。ありがとうございます。体調にもお気をつけください。好きです。 (2022年9月25日 10時) (レス) id: 0350dafbfb (このIDを非表示/違反報告)
みずき - ん“ん”ん“！！！ック…！どう”どい“！！完結おべでどうございまず！！(泣) (2022年9月25日 2時) (レス) @page45 id: 129e1b5429 (このIDを非表示/違反報告)
カンナ(プロフ) - むむさん» 教えてくれてありがとうございます、これから気おつけますm(*_ _)m (2022年9月25日 0時) (レス) id: 07b6abd3f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこの子
| 作者ホームページ：
作成日時：2022年9月14日 17時
