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「トントンさん、戻りました」
声をかけると、トントンは肩を揺らして顔を上げた。眠そうに目を擦り、優しい目をAに向ける。
「おかえり。どうしたん？そんな難しい顔して」
「……兄に会いました」
するとトントンは、気まずそうな顔を浮かべる。トントンの部屋の椅子に座ったAは、ゴキっと首を鳴らす。
「あの」
「ん？」
「部屋の家具とか服とか揃えたいので、明日街に行ってもいいですか？」
「もちろん」
ようやく山のような仕事が終わったようで、トントンは席を立った。部屋の壁にある受話器を手に取ると、グルッペンに連絡を繋げる。総統室への番号は01番か、などとどうでもいいことを思いながらその様子を眺める。
「あ、グルさん？Aがな、明日街行って服とか買いたいんやって。んでな？一応逃げられたら困るやん。……そうそう。……あー、じゃあ頼むわ」
ガチャっと電話を切ったトントンは、無慈悲な笑顔でAに余命宣告ばりの酷なことを告げる。
「監視にシッマが付くって」
「……は？」
「あと、緩衝材としてショッピ君」
「はあ」
先程兄に殺害予告をしたばかりなのに。と頭を抱えるAに、トントンは安心せえ、と笑いかける。
「ショッピ君、意外とええ役割果たしてくれるで」
「どうでもいいです」
バッサリと切って、Aはトントンから新たな書類を受け取る。Aは書類のうち6分の1程度しか手伝っていない。その代わり、広い軍の各部に書類や資料を届ける仕事を請け負った。
「これが訓練場、これが医務室。これが参謀本部。分かる？」
「はい。記憶力には自信があります」
封筒に入った書類を確認して、Aは再び部屋を出た。まず最初に向かったのは、同じ棟にある医務室。1階に降りて医務室の扉をノックすると、はーい、と気怠げな声が返ってきた。扉を開けて中に入ると、背もたれに背を預けて、いかがわしい本を読む鬱先生の姿が。
「あ、ちゃうねんAちゃん！これは……その、」
「お気になさらず。男性ならそういうものでしょう。これトントンさんからです。では」
淡々と告げてAはクルリと回転し、扉に向かう。鬱先生は、眉を寄せて書類を受け取り、ポイッと机の上に放り投げる。
「鮭、美味しかった？」
突然の言葉に、Aはビクッと大きく反応をする。ニヤッと鬱先生の口角が上がる。
「……兄妹だからって、兄と同じものが好きだとは限りませんよ」
「ん、シッマにそう言っとくわ」
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通行人G - 感想ではなくすみません！他アプリなのですがプリ小説に同じのをあげていますか?同じのを見つけてしまいまして... (1月24日 2時) (
レス) @page1 id: c45e3cd912 (このIDを非表示/違反報告)
ロア(プロフ) - クサイ演技やなぁで、俺も乗っかったる…つまりknさんもあれは演技…？めっちゃ気になる！！！！ (2022年1月13日 13時) (レス) @page50 id: b03ee76d2f (このIDを非表示/違反報告)
あああ(プロフ) - うぅぅ…sm〜〜(泣)早く真相が知りたい…何かの演技なんでしょう…！？そうと言ってぇ！！(泣)(なんか、お話に影響受けてか、ドラマみたいになった…) (2022年1月13日 0時) (レス) @page50 id: 90d5684779 (このIDを非表示/違反報告)
柚衣 - knさん…いや、私はknさんを信じます。でも。。。泣けるよぉ( ；∀；) (2022年1月12日 23時) (レス) @page50 id: a954c39e8d (このIDを非表示/違反報告)
ライ@Mallow - 嗚呼…泣いちゃうよぉ…。でもknsmさんの事だからどうにかして一番良い方法取るんだろうな…信じてますよぉ……(号泣)(やっぱり貴方様最高) (2022年1月12日 21時) (レス) @page50 id: 74ae029d2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこの子
| 作者ホームページ：
作成日時：2022年1月5日 18時
