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「えぇ……」
ピクピクと目の横を引き攣らせる。顔には思い切り嫌ですと書かれている。Aには職場があり、親切にしてくれている同僚や上司が沢山いる。
「嫌ならええんやで。殺すから」
トントンの剣が鈍く光る。軍の仕事は中々ブラックだと聞く。
死か社畜か。酷な選択を迫られている。
「あんな潰れかけのレストラン、放っとけ」
「なっ」
いちいち癪に障る。Aはコネシマを睨みつつ、トントンの大剣を押しのけてグルッペンに顔を近づける。
「おお」
本当に本当に嫌そうな顰めっ面で、グルッペンの胸元を掴みあげて、やりますよ。と小さく答えた。
「良かった。俺も女を殺す趣味は無いんでな」
「っはは、それは良かったです。キクちゃん…いや、恩人を殺した兄と同じところに居るのは反吐が出るくらい嫌ですけど、死ぬのはもっと嫌ですから。私は生きる選択を取ります」
生きているのに時々見せる人とは思えないほど冷めきった目、どこか他人事のような考え方をする所、家族を家族とも思わない冷酷なところ。あぁ、グルッペンは納得する。
兄妹やなぁ、と。
トントンが大剣をしまうのと同時に、Aは大きなため息をついた。
「シッマ、お前の部屋の隣、うるさいからってずっと空き部屋やん。Aそこに連れてったら？」
えっ、と兄妹同じ顔をして断るが、トントンの目が吊り上がるとすぐに頷く。
「ほら、行くぞ。立てや」
床に座り込むAにコネシマは手を差し伸べる。その手をウザったく払い除けて、自分で立ち上がったAは、冷えきった目でコネシマを見上げる。
「命令しないで下さい」
「なんで他人行儀やねん」
「他人なんでしょ？血の繋がってる他人、そう言ったのは貴方ですよコネシマさん？」
「ムカつく女やなぁ」
「そらどうも」
コネシマに連れられたAは、空き部屋に押し込まれる。埃臭い、と文句を零すと、コネシマが蹴り飛ばす。
「クソ兄貴」
「文句言うなや！あと兄ちゃうわ！」
「うるさい、夜中ですよ」
「なんやねん!!!」
先程の倍くらいの声で怒鳴るコネシマに、Aはさらに鋭い視線を寄越す。
「明日、７時に起きんと朝飯食えへんで」
「分かりました」
「舐めた態度取んなや」
「取ってないです」
「……大嫌いやねん」
独り言のように呟いたコネシマの言葉に、Aはキュッと唇を結んだ後、辛そうに吐き出す。
「言われなくても分かってます。早く出てって下さい」
と、コネシマを部屋から追い出した。
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通行人G - 感想ではなくすみません！他アプリなのですがプリ小説に同じのをあげていますか?同じのを見つけてしまいまして... (1月24日 2時) (
レス) @page1 id: c45e3cd912 (このIDを非表示/違反報告)
ロア(プロフ) - クサイ演技やなぁで、俺も乗っかったる…つまりknさんもあれは演技…？めっちゃ気になる！！！！ (2022年1月13日 13時) (レス) @page50 id: b03ee76d2f (このIDを非表示/違反報告)
あああ(プロフ) - うぅぅ…sm〜〜(泣)早く真相が知りたい…何かの演技なんでしょう…！？そうと言ってぇ！！(泣)(なんか、お話に影響受けてか、ドラマみたいになった…) (2022年1月13日 0時) (レス) @page50 id: 90d5684779 (このIDを非表示/違反報告)
柚衣 - knさん…いや、私はknさんを信じます。でも。。。泣けるよぉ( ；∀；) (2022年1月12日 23時) (レス) @page50 id: a954c39e8d (このIDを非表示/違反報告)
ライ@Mallow - 嗚呼…泣いちゃうよぉ…。でもknsmさんの事だからどうにかして一番良い方法取るんだろうな…信じてますよぉ……(号泣)(やっぱり貴方様最高) (2022年1月12日 21時) (レス) @page50 id: 74ae029d2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこの子
| 作者ホームページ：
作成日時：2022年1月5日 18時
