第11話 ページ14
私たちはさらに成長し、身体は18,19歳くらいになった。
皆も体格が良くなり、力もついてかなり強くなってきた。
紫は別の場所も成長してたけど…凄いな、あの子は。
「…ふぅ。」
私はというと…爺と手合わせをしていた。
「ほっほっ、また腕を上げたようじゃのう。」
「とんでもない、まだまだ爺には敵わないさ。」
この言葉は本当。私の剣術もかなり上達したと思っているが、爺が本気を出せば私など敵ではない。
いや、スキルを使えば分かんないけど…剣術のみなら確実に負ける。
「「ありがとうございました。」」
そう挨拶をして毎日の稽古を終える。
「今日は魔王様の所へ行くのかの?」
「最近行けてなかったからな。顔を出してくるよ。」
「それは良い、楽しんできなさい。」
「ああ、ありがとう!」
そう言って1度家へ帰り、出かける支度をする。
「A、お友達の所へ?」
「うん、母さん。夕刻には帰ってくるよ。」
「ふふ、気にしないで、楽しんでらっしゃい。」
「ありがとう、行ってきます!」
そう言って、いつの間にやら耐寒耐性を獲得したアクトに乗り、ギィの宮殿へ向かう。
…私はこの日里を空けたことを一生後悔することになる。
「ギィ!遊びに来たよ!」
「おぉ、Aではないか!よく来たな!」
そう言ってギィは私を迎え入れてくれる。
ギィとは古い付き合いだというヴェルザードさんも一緒だ。何でも、ジュラの大森林を守っているヴェルドラのお姉さんなのだという。聞いた時は驚いたが、助言者の分析でも竜種と出たし、本当なんだろう。
そう言えば最近ヴェルドラが封印された後、気配を消したって噂だったな。まぁ関係無いけど。
最初の頃は私がギィに気に入られたのが気に入らなかったのか、嫌われていたような気もするけど、今はすっかり仲良くなっている。
今では一緒になってギィに文句を言えるような仲だ。世界最強の魔王にこんなこと言ってるなんて、里のみんなに話したら泡吹いて倒れそうだな…。
3人で近況報告と世間話という名の雑談、美味しいお菓子を食べながら楽しんでいた。
その時、
(…!A!)
若!?
《告。長の息子からの思念伝達です。声質より、救援要請と推測します。》
「…!ごめん!ギィ、ヴェルザード!帰らないと!」
「なんかあったか?またいつでも来い、歓迎する。」
「お菓子用意して待ってるわよ。」
「ありがとう!」
そう言って私は宮殿を飛び出した。
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ミィ - 16話なんですが、戦いを先に仕掛けた(?)のは、オーガの方だと思います。アニメを見れば、若(紅丸)が『はやとちりをしてしまった。』『許してくれ(セリフ全く違うけど意訳的な)』って言ってたから仕掛けたのはオーガだと思います。私もアニメを見て (11月15日 16時) (レス) @page19 id: cc284cb664 (このIDを非表示/違反報告)
紅白の巫女 - めっちゃ続いてるんだ…すごい。まだ途中だけど恋愛要素あるんですか? (11月9日 13時) (レス) @page8 id: ecef28fcbd (このIDを非表示/違反報告)
おもろー - 38話の上から4行めが、リザードマンではなくリザードンになっています。おもしろーー!!ー!ー (11月8日 21時) (レス) @page42 id: e900712ad7 (このIDを非表示/違反報告)
ウニャ - 守護者は(マモルモノ)ですか? (2022年7月8日 18時) (レス) @page4 id: cef953226b (このIDを非表示/違反報告)
ウニャ - 助言者は(タスケルモノ)ですか? わからないんです、教えてください! (2022年7月8日 18時) (レス) @page2 id: cef953226b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぬこ | 作成日時:2021年8月30日 22時