27話 ページ27
その声は、少し自嘲気味な、でも優しい声だった。
「フラれちゃったけど、もしよければ、これからも先輩として仲良くしてくれないかな?」
「…もちろんです。」
「ありがとう。
それと、氷浦くんは自分のこと見てくれないなんて言ってたけど、
Aちゃんは本当に素敵な女の子だよ。
自分に自信を持って、他の人に遠慮なんてしちゃダメだよ?」
心臓に沁みた。
とてもとても優しい声で言われて、涙が出そうになって下を向いた。
こんなに良い人の好意を無下にするなんて、私はなんて酷い人間なんだろう。
いつもうじうじして、環境のせいにして逃げて、そんな私の方がよっぽど、大切な人を傷つけている。
士郎さんはそんな私に気付いたのか、ぽんと頭を撫でてくれた。
「泣かないでよ。」
「…本当に、ありがとうございます。」
「こちらこそ。」
「私、がんばります。」
「うん、応援してるよ。
それじゃあ、もう遅いから部屋に戻ろう。」
吹雪さんはまた笑って、合宿所の中に向かって歩き出した。
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ゆい - キャー (2020年2月15日 13時) (レス) id: 2c2dc05fa8 (このIDを非表示/違反報告)
◎SaE(プロフ) - ぴーすけさん» そうなんですね笑 ええ!怖い話面白いじゃないですか!苦手なんですか…わかりました!わざんざコメ返しして下さり有難うございました!またどこかで!! (2019年10月6日 23時) (レス) id: 522d62b950 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーすけ(プロフ) - ◎SaEさん» 多少黒歴史なので恥ずかしいです。(笑)でも、記憶に留めていただいて、そんなことまで言っていただけて本当に嬉しいです!こちらこそありがとうございます!!私、怖い話大の苦手なんですよねえ(汗) (2019年10月6日 20時) (レス) id: d12c541ec5 (このIDを非表示/違反報告)
◎SaE(プロフ) - ぴーすけさん» 霧野咲って見覚えあるな、と思いまして笑 よく考えたら作品沢山読ませてもらっていました。イナイレ こんなにハマったのも霧野咲さんの作品を読んだことも一つだと思います、有り難うございました!あと私もイナイレシリーズで怖い話書いてます。良ければ是非! (2019年10月6日 5時) (レス) id: 522d62b950 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーすけ(プロフ) - ゆーみやンさん» ありがとうございますっ!!! (2019年10月4日 22時) (レス) id: d12c541ec5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴーすけ | 作成日時:2019年9月16日 11時