25話 ページ25
「うん。昨日の夜、氷浦くんと話したんだけど…」
吹雪さんはそう言いかけて、口をつぐんだ。
「…やっぱ、これはいいや。」
「えっ、気になるじゃないですか。」
「ううん、もっと簡潔に話すよ。」
そう言って士郎さんは私と目を合わせて、一呼吸置いた。
「Aちゃん、好きだよ。」
「え?」
「最初は、僕ら白恋と雷門が試合をしたとき。ベンチで必死に応援する君を見て、かわいいなって思ったよ。」
ちょっと、脳が追いつかない。からかっているんだろうか。
「代表に選ばれて、そこには君もいて、びっくりして嬉しかったんだ。
やっぱり、みんなのために一生懸命がんばる子で、好きになっちゃった。」
私は何も言えなくて、士郎さんはそのまま続けた。
「だから、もしAちゃんがよければ、僕と付き合ってほしい。」
大変なことを言ってるのに、士郎さんはいつもの優しい笑みのままだった。
こんなこと初めてで、言葉がうまく出ない。
でも、士郎さんが落ち着いてるから、なぜかすぐに私も穏やかな気持ちになれた。
私を、見ててくれた人がいた。
私は深呼吸して、口を開いた。
「ありがとう、ございます。」
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ゆい - キャー (2020年2月15日 13時) (レス) id: 2c2dc05fa8 (このIDを非表示/違反報告)
◎SaE(プロフ) - ぴーすけさん» そうなんですね笑 ええ!怖い話面白いじゃないですか!苦手なんですか…わかりました!わざんざコメ返しして下さり有難うございました!またどこかで!! (2019年10月6日 23時) (レス) id: 522d62b950 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーすけ(プロフ) - ◎SaEさん» 多少黒歴史なので恥ずかしいです。(笑)でも、記憶に留めていただいて、そんなことまで言っていただけて本当に嬉しいです!こちらこそありがとうございます!!私、怖い話大の苦手なんですよねえ(汗) (2019年10月6日 20時) (レス) id: d12c541ec5 (このIDを非表示/違反報告)
◎SaE(プロフ) - ぴーすけさん» 霧野咲って見覚えあるな、と思いまして笑 よく考えたら作品沢山読ませてもらっていました。イナイレ こんなにハマったのも霧野咲さんの作品を読んだことも一つだと思います、有り難うございました!あと私もイナイレシリーズで怖い話書いてます。良ければ是非! (2019年10月6日 5時) (レス) id: 522d62b950 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーすけ(プロフ) - ゆーみやンさん» ありがとうございますっ!!! (2019年10月4日 22時) (レス) id: d12c541ec5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴーすけ | 作成日時:2019年9月16日 11時