*第46話* ページ9
目の前にある地図を睨む。
さて、この地形はどう攻め込むべきか…。
金属器を使う場合は別として、
戦力と総率力統率力の無い私が戦いの場に立つなんて無理な話だ。
私は戦術で皆に力を添えたい。
その思いにより、今に至るわけだ。
戦術を考えるのは嫌いじゃない。
昔から卓上遊戯も得意だったし、それ以外特にとりえもなかった。
ただ熱中しるぎると、身の回りのことも忘れて没頭してしまう癖は直らなかった。
今は私を注意してくれる紅覇も、A殿もいない。
集中するにはちょうどいい機会だが、やはり寂しい。
思えば私を外の世界に引っ張りだしてくれたのは、A殿だった。
部屋にこもり気味だった私に、A殿は手を差し伸べてくれた。
外の世界は私には眩しすぎて、最初は慣れなかった。
しかしA殿や白蓮殿の笑顔を見ているうちに…私はいつのまにか、
自分から外に赴くようになった。
「紅明殿!!」
そう呼びかけてくれたA殿の笑顔を、私は一生忘れないだろう。
まるで桜の花のような、優しげで凛とした佇まい。
彼女の美しい姿に、私はいつしか恋心を持ってしまった。
…もう、昔の話だ。
私のような頼りない男と結婚しても、A殿は幸せになれない。
私の恋はとうの昔に儚く散ったのだった。
私は再び地図を眺める。
この地形はどう活かすか。金属器は必要なのか。
さまざまな考えが、頭の中をめぐる。
…願わくば、貴女が幸せになることを。
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綺晶(プロフ) - AKB☆love☆さん» え…私の画力をですかあああ!?((すみませんありがとうございます!! (2013年6月7日 19時) (レス) id: 679d8677c1 (このIDを非表示/違反報告)
綺晶(プロフ) - みかんさん» ありがとうございます!頑張ります☆ (2013年6月7日 19時) (レス) id: 679d8677c1 (このIDを非表示/違反報告)
綺晶(プロフ) - 唯苺さん» 了解です!ありがとうございます!! (2013年6月7日 19時) (レス) id: 679d8677c1 (このIDを非表示/違反報告)
綺晶(プロフ) - 天猫さん» ありがとうございます!!続編を過去のお話にするか少し未来のお話にするか迷っています(笑) (2013年6月7日 19時) (レス) id: 679d8677c1 (このIDを非表示/違反報告)
綺晶(プロフ) - AKB☆love☆さん» わわ、ありがとうございます!続編のネタ考え中です(笑) (2013年6月7日 19時) (レス) id: 679d8677c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:綺晶 | 作成日時:2013年4月15日 19時