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*第44話* ページ7

10年ほど前。
俺が15歳ぐらいだったころ。

俺と白蓮が勉強していると、Aと白瑛、白龍が不思議そうに近づいてきたっけ。
背が届かないAと白龍は、頑張って背伸びをして机の上の書物を見ていた。
好奇心の強い白瑛が、俺に尋ねてきた。

「これはなんですか?難しい文字がいっぱいです…」

「トラン語だ。白瑛も興味があるか?」

「はい。…私達がいつも使っている文字とは違いますね」

白瑛は武術も長けているし、性格もしっかりしている。
今度トラン語を教えてやるか。
それを聞いて、白蓮がため息をつく。

「俺にはこんな難しいの無理ですよ兄上。第二皇子といえど、どうせ帝位を継ぐ
 可能性もあまりないわけですし」

「だがな、もし俺が暗殺でもされたら…帝位継ぐのはお前なんだぞ?」

「それは兄上に子供がいない場合でしょ。ですから俺の…国のためにも、
 今のうちに夜伽を――」

「ばっ馬鹿!!んなことAたちの前で言うんじゃない!!」

そう言ったときにはもう遅く。
白瑛に負けないぐらい好奇心の強いAが瞳を輝かせていた。

「はくゆうにいさま!!“よとぎ”とはなんですか?」

思わず言葉が詰まる。
こんな純粋な瞳を見て、嘘はつけない。
だからといって本当のことを教えるのも…教育によくない。
この好奇心の強さは白蓮に似たか。

「夜伽ってのはなA、兄上の大切なお仕事だよ」

白蓮が助け舟を出す。
だがその顔は笑っていた。こいつ、あとでしばくぞ。
すると白龍が妙に尊敬したような顔になった。

「そうなんですか!!おしごとがんばってくださいね、はくゆうにいさま!」

「お兄様たちの邪魔になるから、外で遊びましょう。A、白龍」

「は〜い!!」

白瑛が気を利かせて、二人を連れて部屋を出て行った。
三人が外に行ったのを確認し、俺は白蓮に向かって笑顔を向けた。
白蓮の顔が青くなる。

「いや…そのっ…悪気は…」

「問答無用だ。今夜みっちりトラン語を教えてやるからな、覚悟しとけ」

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設定タグ:マギ , 白龍 , アリババ   
作品ジャンル:アニメ
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綺晶(プロフ) - AKB☆love☆さん» え…私の画力をですかあああ!?((すみませんありがとうございます!! (2013年6月7日 19時) (レス) id: 679d8677c1 (このIDを非表示/違反報告)
綺晶(プロフ) - みかんさん» ありがとうございます!頑張ります☆ (2013年6月7日 19時) (レス) id: 679d8677c1 (このIDを非表示/違反報告)
綺晶(プロフ) - 唯苺さん» 了解です!ありがとうございます!! (2013年6月7日 19時) (レス) id: 679d8677c1 (このIDを非表示/違反報告)
綺晶(プロフ) - 天猫さん» ありがとうございます!!続編を過去のお話にするか少し未来のお話にするか迷っています(笑) (2013年6月7日 19時) (レス) id: 679d8677c1 (このIDを非表示/違反報告)
綺晶(プロフ) - AKB☆love☆さん» わわ、ありがとうございます!続編のネタ考え中です(笑) (2013年6月7日 19時) (レス) id: 679d8677c1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:綺晶 | 作成日時:2013年4月15日 19時

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