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第59話 ページ23

潮風が気持ちいい。

海の音と、心地よい風。
久々の感覚なような気がする。
私は今、騒がしい船内から離れ、甲板に立っている。

「…緊張するなぁ…」

隣に立っているのはアリババ君。
アリババ君も、兄上たちに挨拶をするため、一緒に煌帝国に行くらしい。

「大丈夫だよ。きっと兄上も、アリババ君のこと認めてくださると思うし」

「…あのお兄さんがか?」

まあちょっと難しいかもしれない…けど。
アリババ君の雄姿は、白雄兄様も魔法道具越しに見ていたのだ。

「私はね、アリババ君と結婚できたら…。
 バルバット国民も煌帝国の人間として、仲良くできたらなって思ってるんだ」

「…ああ。俺もだ。国民に嫌な思いはさせたくない」

煌帝国の傘下にバルバットが入れば…アリババ君も一緒に、宮廷で暮らせるのだろうか?
そしたら兄上や姉上、白龍や紅覇君たちとも一緒にお話が出来る。

「姉上〜!アリババ殿〜!昼食の準備が出来ましたよ〜!」

「あ、は〜い!行こっアリババ君!」

「ああ!!」

私とアリババ君は手を繋ぎ、船内へ戻った。




「…やはりアリババ殿と姉上が結婚するのは認めたくないのですが」

白龍は食事の手を止め、唐突に話を切り出した。
今日の昼食はいつものごとく白龍の手作りで、
いつものごとくとっても美味しい。

「なんでだよ白龍!?俺達友達だろ!?」

「その友人が姉上とくっつくなんてなんだか嫌なんです!
 姉上が選んだ方ですから拒否は出来ませんが…っ」

「白龍ってばAの元恋人みたいなこと言うねぇ」

楽しそうに口を挟む紅覇君。

「まあこれで煌帝国にも迷宮攻略者がまた増えたわけだし。
 俺は満足だけどな!!」

「ジュダルちゃん、あんまり急いで食べると喉に詰まるわよぉ」

子供とその母親みたいなジュダルと紅玉。
もうこの二人も結婚しちゃえばいいのに。

「兄上が貴方のことを認めてくださればいいですけどね〜」

「なんだよその言い方は!!やる気か!お前みたいな義理の弟なんていらねえよ!」

「ちょっ…仮にも結婚相手の国の皇子に剣を向けるなんてこの無礼者が!!
 俺だって貴方が義理の兄になるなんてごめんです!」

あーあー…。
完全に燃え上がっちゃってる二人。
食事中ぐらい静かにしてくださーい。

でも確かに、結婚したら白龍にとってアリババ君は“義兄上”になるわけだ。
大丈夫だろうか…。

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設定タグ:マギ , 白龍 , アリババ   
作品ジャンル:アニメ
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綺晶(プロフ) - AKB☆love☆さん» え…私の画力をですかあああ!?((すみませんありがとうございます!! (2013年6月7日 19時) (レス) id: 679d8677c1 (このIDを非表示/違反報告)
綺晶(プロフ) - みかんさん» ありがとうございます!頑張ります☆ (2013年6月7日 19時) (レス) id: 679d8677c1 (このIDを非表示/違反報告)
綺晶(プロフ) - 唯苺さん» 了解です!ありがとうございます!! (2013年6月7日 19時) (レス) id: 679d8677c1 (このIDを非表示/違反報告)
綺晶(プロフ) - 天猫さん» ありがとうございます!!続編を過去のお話にするか少し未来のお話にするか迷っています(笑) (2013年6月7日 19時) (レス) id: 679d8677c1 (このIDを非表示/違反報告)
綺晶(プロフ) - AKB☆love☆さん» わわ、ありがとうございます!続編のネタ考え中です(笑) (2013年6月7日 19時) (レス) id: 679d8677c1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:綺晶 | 作成日時:2013年4月15日 19時

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