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第53話 ページ17

そうだ、氷結水晶(グレモール・ビッラウラ)を使おう。
ジュダルと一緒に作った技。あれを応用すれば…。

「…危ない!!」

誰かの声がして、私の体が引っ張られた。
私の頬を、獲物の体かかすめる。
誰かが引っ張ってくれなければ、私は無事ではいられなかっただろう。
私は腕を握っている相手にお礼を言うべく、振り返った。

「…ありがとうござ……アリババ君!?」

そう、私を助けてくれたのは、アリババ君本人だった。
アリババ君は崖の上に立ち、私を睨む。

「全く…危なかったんだぞ?一人で無茶すんなよ」

「す、すみません…」

「…ま、そういうとこも含めて、俺はAのことを好きになったんだけどな。
 じゃ、二人で狩りといきますか!!」

アリババ君が笑顔で剣を構える。
まだ魔装の出来ないアリババ君が、宙に浮くのは無理だ。
魔装ができる私が主にリードすることになる。

私は獲物を見つめた。
ひれに刺してあったはずの氷がとれている。
私の作る氷は、魔力を込めているため、そう簡単に溶けない。
気が焦っていたため、魔力を込める量が極端に少なかったか。

「やはりシンドリアの日差しは厳しい、ですか…」

「なら俺が動きを止める。Aは獲物をさばいてくれ」

「…はい!!」

炎なら、動きを止めることができるはずだ。
アリババ君が地を蹴って、崖から飛び降りた。
私は武器化魔装した槍を振る。

魔力の込めていない氷はすぐに溶け、蒸気になる。
蒸気は温まると上昇するため、アリババ君の体を持ち上げた。
これで崖から離れたところで暴れている獲物にも届く。

「よっと!!」

アリババ君は獲物の上に乗り、急所を確実に剣で貫く。
動きが止まったところで、私は地面に降りる。

氷結水晶(グレモール・ビッラウラ)!!」

地面に思いっきり槍を刺す。
上手く一直線に亀裂が入り、そこから鋭い氷が勢いよく突き出る。
氷の高さと厚さををそろえたため、見た目も綺麗にさばけた。

「おおお〜!!!」

周りから歓声と拍手がわく。
私とアリババ君は笑い合い、ハイタッチをした。

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設定タグ:マギ , 白龍 , アリババ   
作品ジャンル:アニメ
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綺晶(プロフ) - AKB☆love☆さん» え…私の画力をですかあああ!?((すみませんありがとうございます!! (2013年6月7日 19時) (レス) id: 679d8677c1 (このIDを非表示/違反報告)
綺晶(プロフ) - みかんさん» ありがとうございます!頑張ります☆ (2013年6月7日 19時) (レス) id: 679d8677c1 (このIDを非表示/違反報告)
綺晶(プロフ) - 唯苺さん» 了解です!ありがとうございます!! (2013年6月7日 19時) (レス) id: 679d8677c1 (このIDを非表示/違反報告)
綺晶(プロフ) - 天猫さん» ありがとうございます!!続編を過去のお話にするか少し未来のお話にするか迷っています(笑) (2013年6月7日 19時) (レス) id: 679d8677c1 (このIDを非表示/違反報告)
綺晶(プロフ) - AKB☆love☆さん» わわ、ありがとうございます!続編のネタ考え中です(笑) (2013年6月7日 19時) (レス) id: 679d8677c1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:綺晶 | 作成日時:2013年4月15日 19時

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