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だがその禁断の花園にいる花たちは海軍も尻尾巻いて逃げるほどの強者ばかりだが

洗濯物のある場所につけばそれらを大きなタライのような物に山盛りに乗せてそれぞれが持上げる




「わっ」

「っと、大丈夫か。苔姫」

「!」




持ち上げた拍子にふらりとした苔姫をつかさず支えたA
そのAを見上げポーと見上げる苔姫にAはよく分からず少し首を傾げながら微笑む




「ちょっとA。
あんた誑し込むのもいい加減にしなさいよ」

「だから誑し込んでなどおらん。助けただけだろう?」

「………困ったもんね、あんたの姉も」

「姉様は無自覚たらしなのです……」

「タラシではないと私は何度言えばいいのだ?」




終着点が見当たらないこの会話を無理やり終わらせ、四人は庭へ出て洗濯板を持って雪麗の言うようにゴシゴシと洗い始める




「くっ………なかなか力のいる仕事じゃ……!」

「この汚れなかなか落ちません…!」

「しのごも言ってないでさっさとやりなさいよ」




早々に音をあげるようなことを言う二人を雪麗はバッサリと切り捨てた
私は前世でも完全にやった事が無いというわけではなかったのでぎこちなさはあるもののなんとかかんとかやれていた




「へぇ、初めてにしてはできてるんじゃない?あんた」

「雪麗が素直に褒めると怖いものだな」

「凍らされたいのかしら」

「それは勘弁して欲しいものだ」




なぜ好き好んで凍らされなければならないのか




「んぅ〜!もう!
なんで姉様はそんなに上手なのですか!」

「それはただの気のせいだな。
やり慣れている雪麗を見ろ、こんなに一つ一つ綺麗なのに仕事が早い」

「数日前まで姫だったあんたたちと同列にされるなんて癪に障るんだけど」

「それもそうか」




雪麗は今までもこうしてやってきた人なのだから私たちなんぞと一緒にされてはたまったものじゃないだろう



「しかし、こういう時間もいいものだな」

「A様?」

「急にどうしたのよ」

「姉様?」




ゴッシゴッシと手を止めずしっかりと洗濯板に布を擦りつけて洗う



「屋敷にいた時は生きる理由もよくわからなくなるような生活をしていたからこうして誰かの為に働き、皆と楽しく会話をするというのは生きていることをやけに実感できる」

「あんた……」

「あそこでは息さえも息苦しかったというのに
ここに来てからはやけに空気が美味しいものだ。
……いや、それは京の都の空気が汚かったのか?」


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Yoduki(プロフ) - 面白いです!続きが楽しみです (2019年9月13日 23時) (レス) id: 64cce11da8 (このIDを非表示/違反報告)
Yoduki(プロフ) - 最高です!続きが楽しみです! (2019年9月9日 12時) (レス) id: 64cce11da8 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 0429chuyaさん» コメントありがとうございます!頑張りますので、引き続き愛読よろしくお願いしますm(_ _)m (2019年8月25日 13時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - Yodukiさん» コメントありがとうございます!これからも愛読よろしくお願いしますm(_ _)m (2019年8月25日 13時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
0429chuya(プロフ) - とても面白くて大好きです!!もうすっごく最高です!!!!いつも続き楽しみにしてます!!!!!! (2019年8月22日 18時) (レス) id: d35d3612e1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年7月29日 20時

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