お願いだから巻き込むな【青の祓魔師】

＋＋＋＋＋ ページ26

.



同じものが見える仲間がいる
その事実だけでとても心が楽だった



「まぁ何かあったら俺らのこと頼れよ！
お前、祓魔師目指してるわけじゃないんだろ？」

「うん。理事長に知識をつけることとある程度の対抗の術を知っておくことを最優先にって言われてる」



その過程で祓魔師になることを決めるのならそれはそれで応援しますとは言われたけどね、と言えば彼らはなるほどと頷いた



「でも祓魔師ってやっぱ危険な仕事やし、可愛ええAちゃんにはおすすめ出来ひんなぁ」

「ありがとう、志摩くん」

「…はぁ、あかん…！惚れる…！」

「奥村、志摩ぶん殴って煩悩ぶっ飛ばしたれ」

「お？おお！」

「物理で飛ばそうとするんやめて！？
物理でとか無理やから！！
奥村くんもしっかり拳握らんとって！！」



勝呂くんたち3人はわざわざ京都からエクソシズムを学ぶためにここに進学したと聞く
祓魔師になりたい余程の理由があるんだろう
燐くんもまた勉強が苦手らしいがそれでもここに通うのだからなにか目標があるに違いない
仲の良い彼らの笑い合いながら私は悪魔のことを考えた



「…………………」



今のところ数時間だけだがここで学ぶ悪魔というのはやはり私の思う悪魔と何も変わらなかった
人を傷つけ、騙し、それを楽しむ残虐な生き物
その種類は様々らしいが、総じて悪魔と言われるのだから人に害があるものだ、そのような教えが多かった

しかし、私の周りにいた悪魔たちを思い出す
彼らは何かを傷つけ合うようなことはまずなかった
喧嘩は多少あったが、それも些細なもの
ただ彼らは私に甘えて、のびのびと過ごしていた
あれらが、ここで教えられる悪魔と同一だとはにわかに信じ難い
同じだと言われても、納得できないのだ



「悪魔って、本当に悪い子ばっかりなのかな」



突然の私のつぶやきに彼らはは？と間抜けな声を出した



「…んなもん分からへんわ。でも悪魔は危険な生き物。
それはなにも間違ごうてへん」

「…………そっか」

「どうかしたんか」

「ううん。ただ、…………いや、なんでもない」

「なんやねん」



ただ、悪魔を見るたびどこか親しさを感じる私は変なんだろうか









糖分、糖分が足りない

ん、チョコ食うか

勝呂くんありがとう大好き

なっ！？

坊なに一人抜けがけしはってん！？
何勝手に好感度上げてんねん！？
Aちゃん飴もあるで！？

え？ありがとう

っしゃあ！！

志摩さん煩いですよ

その温もり→←＋＋＋＋＋

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す