運命を掴み取れ！／htrn ページ15
＊高校生設定、ギャグテイスト、名前変換ほぼ皆無です。
その日私は運命の出会いをした。
それはまるで少女漫画の不良が雨の中で捨て猫を抱き上げるような光景だった。
まぁ実際には天気は真夏の快晴だったし、不良でもなく超いい人そうな人だし、捨て猫どころか彼が抱き上げたのは鶏小屋に普通に飼われている鶏だけど。
彼の周りにキラキラと輝くオーラを目にした私は膝から崩れ落ちた。
「神様…ありがとうございます。」
自然と零れ落ちる涙。
両手を合わせながら校庭の隅で拝んだ。
「え…何？大丈夫？」
土下座姿勢で涙を流しながら拝み倒す若干不審な女にかけられる声。
なんという涼やかな声色…！そして慈悲深いお心…！
きっとこの方は邪悪の化身であるあの金髪野郎から毎日虐げられている私に、天から与えられた運命の人に違いない…！
「ねぇほんとに大丈夫？泣いてんじゃん。」
「お名前…。」
「え？何？」
「お名前を…教えて下さい。」
「ひ、ひとらんらん…。」
ひとらんらん様…！
彼の名前を胸で何度も叫び刻みつける。
「あぁ…なんという美しい響き…ひとらんらん様…ちょっと呼びにくいっすね、らんらん様…！あなたこそ私の運命のお相手…！」
「え、怖っ。」
「大丈夫です、運命の出会いとは突如訪れるものです。驚き戸惑うこともまた必然。まずはお友達から始めましょう？」
地面に這いつくばったまま差し出した右手を、少し、いやかなり引いた目で見つめるらんらん様。
そんな冷たい目もＳＵ・ＴＥ・ＫＩ！
「普通に怖いから無理。」
そう言って走り去るらんらん様の背中。
きっと照れているに違いない、大丈夫、私は知ってる、今流行りのツンデレってやつでしょあれ。
すぐさま立ち上がって走り出した。
なんとしてでも彼の心を我が手中に…！
らんらん様と結ばれるなら私、悪魔にだって魂を売る所存…！
私が向かった先は正真正銘悪魔の住処、生徒会室。
勢いよく扉を開けた先にいる、やたら豪華な椅子に座る金髪の悪魔に詰め寄った。
「ちょちょちょ！グルッペン！ヤバイんだけど！？」
「ヤバイのはお前だ。頭に砂つけてる女なんて初めて見たわ。」
「これは運命の対価よ！」
「頭に砂つけて得られる運命ってなんや、アイスの当たりでも引いたか。」
「フっ、これだからガリガリくん食ってるようなお子ちゃまは困るわ。」
ガンッ
「殴るぞ。」
「殴ってから言わないでくれる？」
普通に女にグーパンしやがったぞ、こいつ。
ほんとイカれてんな…！
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ひとちん(プロフ) - NORTHさん» NORTHさんコメントありがとうございます！初めてのギャグがもはや黒歴史になっていたところでそのお言葉…嬉しいです…！よければ短編集2の方もどうぞよろしくお願いします！あそこまでぶっ飛んだギャグはありませんがww (2017年10月29日 19時) (
レス) id: 30a8058165 (このIDを非表示/違反報告)
NORTH(プロフ) - 突然ですが初コメ失礼します！ひとらんの回の主人公が面白すぎました…あれですね、貴方様はギャグセンもあるんですね！すごいです！リスペクトです！頑張ってください！(語彙が…無い！) (2017年10月29日 19時) (レス) id: ecb1a421ae (このIDを非表示/違反報告)
ヒメ＊ - ひとちんさん» こちらこそ(*´▽｀*)これからもよろしくお願いいたします！ (2017年10月8日 16時) (レス) id: cb678ab533 (このIDを非表示/違反報告)
ひとちん(プロフ) - ヒメ＊さん» ヒメ＊さんコメントありがとうございます！最近更新サボってますが頑張って更新するので気長にお待ちいただければと思います！感想下さってありがとうございました！これからもよろしくお願いします！ (2017年9月10日 18時) (レス) id: 5e55a572da (このIDを非表示/違反報告)
ヒメ＊ - こんにちは！いつも読んでいます！『総統の愛した甘味屋さん』を読ませていただきました！ひとちん様の書く小説は本当に素晴らしいな、と心から思いました！応援しています！これからも頑張って下さい(*^O^*) (2017年9月10日 9時) (レス) id: ab38d97291 (このIDを非表示/違反報告)
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