【wrwrd!】総統の愛した甘味屋さん

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グルッペンと暮らし始めて３週間ほど経った。
最初に会った時には礼儀正しくてちょっと怖くてお堅い人、そんな印象だったのにこの３週間でグルッペンに対する印象は結構変わった。


その１、グルッペンは意外と子供っぽい

とにかく人をからかうのが好きみたい。
子供っぽいからかい方からドキっとするような色気を出してからかってくるやり方、手段は多種多様だけどどれもやった後の笑顔は本当に成人男性かってほどに無邪気だし楽しそう。
それに甘党で子供舌。
ハンバーグやオムライスを出した時にあまり顔に出さないようにしてるけど、ピクって猫の耳が動くような幻覚が見える。私は気づいてるんだぞ、今度お子様ランチ作ってみよう。
甘いものには本当に煩くて、デザート独り占めした時には３日くらい根に持ってた。

その２、グルッペンは読書家

本の虫とはまさに彼の事である。
薬師をやっていた父の部屋には様々な本があって、窓辺のロッキングチェアに座って読むのが常だ。
読書を始めたら夢中になって食事も忘れるのはいただけない。歴史関係の本を読んでる時に話掛けると睨まれるから迂闊に声も掛けられない。全く困ったものである。
だけど夕陽に当たって綺麗な金髪がキラキラ輝く端正な横顔を見ると見惚れちゃうんだよね、見てるのバレたら邪悪な顔でからかわれるんだけど。

その３、グルッペンは仲間思い

理想の国家を作るって同じ志を持った仲間の話をするときのグルッペンは本当に仲間が大好きなんだなって思う。
まるで自分の事のように自慢顔で話し始めたら止まらない。
時折、赤い瞳に強い意志を据えて夢を語るグルッペンは、仲間たちも今はどこかでまた結成の為に力を貯めているって信じてる。
その瞳を見るとかっこいいな、グルッペンならきっとやり遂げるんだろうなと思うのと同時に、あぁやっぱりいつかはここを出て行くんだなと思い知らされて少し寂しくなる。
でもこんなにグルッペンに信頼されてる仲間たち、私も会ってみたいな…。

「会うか？」
「…え。」

思わず口から零れた言葉を拾ってこっちを見るグルッペン。

「いつか紹介してやる。」
「ふふっ、なんて紹介してくれるの？ご主人様とか？」

クスクス笑う私から視線を手元の本に落としたグルッペンはぽつりと口を開く。

「俺の嫁だろ。」



その４、グルッペンの言葉は私の心臓に爆弾を落とす

ドキドキする心臓に手を当てる。
今日もまた、あなたの新しい一面に惹かれていくの…。

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