【ぬらりひょんの孫】糸繰草 弐【初代】

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本当、その頃は毎日のように蛇を生み出しまくっていた
一度部屋中が蛇だらけになった時は母に流石に怒られたものだ



「じゃが、あの戦闘狂がやられる、のう。
全く想像がつかん」

「私もそうだが何かあっては困る」

「まぁの」



後から後悔など私はしたくない
だからこそ、私は万全を期すのだ



「そうだ、ぬらりひょん」

「ん？」

「今度で良い。
今の奴良組がどんな奴良組なのか、教えてくれ」

「！…ああ。勿論じゃ」



今の奴良組と私のいた頃の奴良組
今まではその違いに恐れ聞くのを拒んできた
だが、今はもう怖くはない



「A」

「！」



向かいに座っていたぬらりひょんはいつの間にか隣へと移動してきていて、そのままぬらりひょんは私を抱き上げ自分の足の上へと座らせる
そして、後ろから抱きしめてきた



「A」

「…なんだ。そう何度も呼ばずとも聞こえている」

「……なんでもねぇ」

「殴られたいのか」

「違う。………あんたの温もりを確かめてるんじゃ」



ぬらりひょんはあの日以来、こうして度々私をきつく抱きしめる



「私は居なくならんぞ」

「わかっとる。
それでも…ワシの温もりなんじゃ、あんたは。
離れた数百年を埋めたくてしょうがないんじゃワシは」

「埋められるわけなかろうがたわけ」

「どうしてあんたはそうやってワシの気持ちへし折りに来るかのう！？」

「過去には戻れんのだ。面倒なやつだなお前は」

「うぐっ……」



Aの言うことは正しく正論
故に反論できないが、ぬらりひょんの言いたいことも双方理解していた



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