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「…なるほどな。
そんなことになっていたのか奴良組は」

「はい。私の命をもって事を収めるつもりがリクオ様によって生き延びるしか無くなってしまいました」



困ったように言う牛鬼に私は笑みを浮かべる



「リクオはいい判断をした」

「…なぜそう思うのです?」



牛鬼からすれば巻き込んだ部下たちに見せる顔がないとでも思っているのだろう



「お前は奴良組に必要な存在だからだ。
お前のように目上の者に耳が痛いことを臆せずちゃんと物申す奴は珍しいのだ。
それをよく思わん奴もいるだろうが、ちゃんとわかっているものはそういう奴こそ大事にするものだ」

「………………」

「リクオもそれが子供ながらにわかっていたのだろう。
だからお前を生かした。
お前がそのような判断をくだしざるを得なかった状況にしたのは己のせいなんだとな」



違うか?と牛鬼に尋ねれば、牛鬼はリクオにも似たようなことを言われたと言う



「私の孫は聡い子のようで安心した。
何、仮に何かあって破門にでもされたら私の元へ来い。
何とかしてやろう」

「そうならないことを願うだけですが…」



まぁリクオのことだ
きっとうまく事を進めてくれるだろう



「ああ、それともうひとつ」

「?」

「私もな、リクオと同じなのだ」

「…………同じ、ですか?何がです?」



心底不思議そうな牛鬼



「私の身体にも…
四分の一だけ妖怪の血が流れているのだ」

「!!!」

「お前も知っているのではないか?
浮世絵町に住む大蛇の、蛇妖怪の女のことを」

「ええ、知っておりますとも。
あのヤマタノオロチの落胤でしょう?
………まさかその娘なのですか!?A様は」

「まぁな。
今は両親共々海外にいるから一人暮らしだが」



さっきから次から次へと驚くことが多すぎて牛鬼は困ってしまうばかりだった



「まさかA様が妖怪になられていたとは…」

「人間なのか妖怪なのかよくわからんところだがな」



だが今は人間として人間の世界で生きている



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(プロフ) - printemps(プランタン)さん» そうなんです。一応最強設定ではありますので…^^; (2020年5月21日 15時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - しろくまさん» ご期待に添えたようでよかったです(*^^*) (2020年5月21日 15時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
printemps(プランタン)(プロフ) - もう知ってるけど、夢主最強説 (2020年5月17日 10時) (レス) id: a86d5a1323 (このIDを非表示/違反報告)
しろくま - 更新ありがとうございます!わぁ(*´▽`*)リクにお応えして下さりありがとうございます!めちゃくちゃ面白かったです笑 鴆様流石ですし、狒々のなんとも言えない子供感がたまらなかったです!楽しみに待ってます!更新頑張ってください! (2020年5月16日 20時) (レス) id: 4a9ec96a98 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 木乃伊さん» ありがとうございます!更新頑張りますね! (2020年5月16日 19時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年3月21日 20時

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