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牛鬼 ページ1

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牛鬼の屋敷につき、寒さに震えていた私は牛鬼の心遣いにより羽織をひとつ貸してもらい牛鬼組の下僕から暖かいお茶を貰った
熱いお茶を少し飲むと思わずホッと息を吐く



「…それで、本題に入ってもよろしいでしょうか」

「ああ、そうだったな」



この場にいるのは牛鬼とその部下二人
先程彼と共に居た二人だ
名は牛頭丸と馬頭丸と言うらしい
馬頭丸は昨日風呂場を襲っていた奴だな



「でまず確認なのですが…
貴女は、A様なのですか?」

「ああ。私はAだ」

「しかし貴女は既に…」

「…………お前は転生というのを信じるか?」

「転生、ですか?」

「ああ」



もう一度茶を飲み、牛鬼を見据える



「転生というのは、輪廻転生の事でしょうか」

「まぁそうだな」

「確かに仏教の教えにはそういうものはありますが、現実あるかと言われれば信じ難いものではあります」

「だろうな」



私もまさか2度にわたり転生する羽目になるとは微塵も思わなかった



「…まさかA様は、転生なさったのですか?」

「…そのまさかでな。
幼い頃頭にボールをぶつけられて軽く気絶した時に前世の記憶を思い出した。
今の名は桜夜 A。
前世と名が変わらんとは変なものよ」



当然のことではあるが、目の前の三人は信じられないと言いたげな目を向けてくる



「別に無理に信じろとは言わんが、強いて信じさせるならば…」



私は前世の時の話を一つした
それは鯉伴を身ごもった時のこと
鯉伴を身ごもったのではないかとそう誰よりも早く指摘したのが牛鬼であると
あの時あの場にいたのはぬらりひょん、狒々、牛鬼に一ッ目しかいないのだからある意味証拠にもなりうる話だ



「…………確かに、二代目のことを初めに指摘したのは私でしたな」

「懐かしいものだ」



今やあいつも400歳だ



「………よく、戻ってこられましたな」

「戻ろうと思って戻ったわけじゃないのだがな」

「それでも、我らは貴女をお慕いしておりましたから…
またこうして出会えるとは考えてもみませんでした」

「そうだな」



私だってそうだと言うのに



「あの牛鬼様…何の話なのです?
二代目を身ごもった?指摘した?どういうことです?」

「ああ…
この方は、所謂前世で奴良組を作った我らの総大将…
ぬらりひょん様の奥方であったA様だ」

「「え…は、はぁぁぁぁ!!?」」

「数百年前に亡くなってはいたが、数百年の時を経てまたこうして舞戻られたらしい」


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(プロフ) - printemps(プランタン)さん» そうなんです。一応最強設定ではありますので…^^; (2020年5月21日 15時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - しろくまさん» ご期待に添えたようでよかったです(*^^*) (2020年5月21日 15時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
printemps(プランタン)(プロフ) - もう知ってるけど、夢主最強説 (2020年5月17日 10時) (レス) id: a86d5a1323 (このIDを非表示/違反報告)
しろくま - 更新ありがとうございます!わぁ(*´▽`*)リクにお応えして下さりありがとうございます!めちゃくちゃ面白かったです笑 鴆様流石ですし、狒々のなんとも言えない子供感がたまらなかったです!楽しみに待ってます!更新頑張ってください! (2020年5月16日 20時) (レス) id: 4a9ec96a98 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 木乃伊さん» ありがとうございます!更新頑張りますね! (2020年5月16日 19時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年3月21日 20時

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