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「……お、ふ……くろ………?」

「ああ!!!私だ!!」

「…ハハッ…………迎えに、来…て、くれた…のか?」

「誰がお前なんぞ迎えに来るか馬鹿者!!!
一体何を勝手に死にかけている!!」



ダメだ、ダメだ
鯉伴
お前はまだ死ぬな
お前の子は、私の孫はまだ幼いぞ
お前はこんな所で死ぬやつではない
私と、ぬらりひょんの息子だろうが



「…俺…乙女に、殺……されるん、だ…」

「は…?」

「俺…乙女と、わ、かれた…
人間の、むす、めと…結婚、してよ…
リクオっ…つー、子供、できた、んだ」



知ってる
知ってるとも
その子はお前を尊敬し、愛しているぞ



「…乙女…俺、ず、いぶんと…苦しめ、ちまった……
あい、つが……
お…れが、死ぬこと、で…救わ、れるなら………」

「何を、何を弱気になっている…
子が出来たのならその子を大人になるまで育ててから死ね!!」



頼む
どうか、どうかこの子をまだ連れていかないでくれ
やっとまた、会えたのだ



私はギュッと鯉伴の体を強く抱き締めた



すると、見覚えのある淡い光が鯉伴を包み込む



「!!!」



これは…



「治癒の、光…」



前世の私と妹が持っていた、あれだ



「…治った…」



怪我は、もう治った



「鯉伴!!
それ以上畏れを失うな!!それ以上失えば死ぬぞ!?」



身体が治ったのならまだ希望はある



「お、ふくろ…
なぁ…俺だけが、幸せになっちまったんだ…」



血を流し過ぎて意思が薄れてきたのか、怪我が治ったことにも気づかない鯉伴は話を続けていた



「だから、俺ァ…
乙女に似た、あの子に…」

「バカを申すな!!!貴様乙女を侮辱しているのか!?
お前たちの仲に何があったのかは知らんがあの子は例えお前に非があったとしてもお前を責めるような小さな女ではないわ!!!」

「でも………」

「黙れこのうつけがッッ!!」

「うぐっっ!!?」



私は思わず鯉伴に向かって頭突きをかました


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mikitty(プロフ) - 更新されていて、とても嬉しくてニヤニヤしちゃいました… (2020年3月16日 15時) (レス) id: 05ebd46207 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - とても面白く続きが気になるので更新頑張ってください! (2020年3月16日 10時) (レス) id: 8c7b14ea8f (このIDを非表示/違反報告)
透騎(プロフ) - ワクワクドキドキしすぎて更新が待ち遠しいです!今回も面白かったです! (2020年3月16日 7時) (レス) id: 77908472ca (このIDを非表示/違反報告)
あかがみ(プロフ) - 早速読みました!続きが気になっていたので更新してくれて嬉しいです!次回も頑張ってください! (2020年3月16日 0時) (レス) id: 55e841535d (このIDを非表示/違反報告)
アニメ大好きwoman - とっっても面白いので早く続きが読みたいです!更新頑張って下さい! (2020年3月14日 3時) (レス) id: 8b1d0909e8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年1月11日 19時

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