39*.地雷 ページ42
カネキｓｉｄｅ
カ「じゃ、じゃあ行こっかAさん」
着替え終わって、丁度店を出る所だった。
貴「...うん...？」
何で疑問形？僕、何か変な事言ったかな...
僕達はウタさんのお店へ向かって歩き出した。気まずい空気が、漂う。
...もう、トーカちゃんがあんな事言うから...！！
当然、意識してしまう訳で。AさんもAさんで何も喋らないし...
でも流石にお店まで無言はメンタルが抉られる。
......ここは...僕から...！
カ「あのさ、Aさん。さっき、大丈夫だった？」
貴「さっき？あぁ...でも私、あの時のことよく覚えてないんだよねー...」
よ、よかった。恥ずかしくて僕が死ぬところだった。
貴「私、またやっちゃってたでしょ？何かあると、昔からああいう事しちゃうんだ...」
あまり目立たないけど、確かに少し、傷跡があった。
貴「昔は、気持ちが勝手に落ち着くまで続いちゃってから血がいつのまにか出ちゃったりしてたの。でも、今回は何故かすごく“優しい人”が落ち着かせてくれて...。独りにしないって約束までしてくれた。それが誰か分からないんだけど、近くにカネキ君がいたからもしかしたらって。私を落ち着かせてくれてのって、カネキ君？」
...地雷を踏んでしまった。何が『よ、よかった』だ。寧ろよくない方向に進んでるじゃないか。僕は30秒前の自分を恨んだ。
カ「え！？いや、ち、違うよ！ト、トーカちゃんじゃ...ないかなぁ...？ハハハ...」
僕は目を逸らした。いや、だって。Aさんがすごく見つめてくるし。
『Aの事、好きなの？』
.........好き...か...
僕は、チラッと彼女を横目で見た。彼女も気づいたらしく、
貴「.........？」
“何ですか？”とでも言うように見つめ返してきた。
カ「......っ.....!」
顔が蒸発しそうだ。僕は彼女に見られたくなくて、そっぽを向く。
Aさんの深海のような瞳を見ていると、吸い込まれそうになる。
これが恋なのかも分からないまま、いつのまにかウタさんのお店についていた。
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翡翠@睡眠眠蝉(プロフ) - 輪廻（女）＠改名する＠誤字リストさん» ありがとうございます！そして初コメおめでとうございます笑そう言って頂けるととても嬉しいです。日々頑張りますのでこれからもどうぞよろしくお願いします！ (2016年9月13日 17時) (
レス) id: b1470eb577 (このIDを非表示/違反報告)
輪廻（女）＠改名する＠誤字リスト(プロフ) - 楽しく読ませていただいてます！面白いです！ (2016年9月12日 20時) (レス) id: 859d0a4629 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翡翠@睡眠不足 | 作成日時：2016年4月2日 10時
