角砂糖に愛を込めて【WT】【短編集】 (ページ15)

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⋯⋯ここまできたらもう引き返せない。なかむくんには周りの人に言わないようにお願いしよう。私の安泰な学校生活を守るためにこれくらいはしないと。それと、どこで私のアカウントを見つけたかだけは聞いておこう。この先、また別の人にバレないように対策はしておかないと。

『あの、！このことは絶対誰にも言わないで！』

「どーしょっかな〜」

『お金でも、何でもするから、』

「何でも、ねぇ、。よし！ここは交換条件としよっか」

交換条件、となかむくんが言い出す。お金でも何でもどんと来い。

「じゃあ俺はこのこと、だっっれにも言わないからさ、」

「俺と付き合ってよ」

何を言い出すんだこの人は。なかむくんってこんな人だったのかな？あ、もしかして冗談なのかな…。想像の斜め上のことを言われて混乱してしまう。そんな私の考えを見透かすようになかむくんは「冗談じゃないから」と付け足される。

「ほらほら、この条件呑まないとみんなにバラされちゃうよ？」

『っ、！』

「ね、いいの？Aちゃん？」

『_______わかりました。付き合います』

お金とかより付き合う方がまし、だよね？と自分に言い聞かせて、付き合うと答えた。

これからなかむくんに愛(洗脳)されて、好きになって(堕ちて) いくとは知らずに。

na side

「んふ、やっと手に入った♡♡」

Aの写真だらけの部屋で、俺は1人そう呟く。やっと、、やっと俺だけのものにできたのだ。高揚が治まらない。
ふと目に入ったカレンダーで日付を確認する。

あ、今日って初めてAと学校で10回すれ違った記念日じゃん。それに明日は初めてAが友達に俺の話してくれた記念日だし♡

「これからいっぱい記念日作ろうね、A？♡」

決してAには聞こえない声が彼女を映したモニターへと溶けていった。

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